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» 2021年01月13日 07時00分 公開

第4回インフラメンテナンス大賞:時速100kmで覆工コンクリートの変状を検出するシステムが国交大臣賞 (1/3)

国土交通省らは、第4回インフラメンテナンス大賞の表彰式を開催し、応募総数288件の中から、計35件の受賞事例を発表した。今回は、時速100キロでも覆工コンクリートの変状を高解像度で検出するシステムが国土交通大臣賞を受賞し、AIを活用した「送電鉄塔の腐食劣化度診断システム」が経済産業大臣賞に入賞するなど、受賞事例は多岐に及んだ。

[遠藤和宏,BUILT]

 国土交通省は2021年1月8日、総務省や文部科学省、厚生労働省、農林水産省、経済産業省、防衛省とともに、第4回インフラメンテナンス大賞の表彰式をオンラインで開催した。

 会場では、「メンテナンス実施現場における工夫」「メンテンスを支える活動」「技術開発」の3部門に応募された案件の中から、総務大臣賞、文部科学大臣賞、農林水産大臣賞、経済産業大臣賞、国土交通大臣賞の順で入賞した事例が発表された。

 また、国土交通大臣 赤羽一嘉氏が開会のあいさつし、インフラメンテナンス大賞の選考委員長を担った東京都市大学 学長 三木千壽氏が講評を行った。

各大臣賞や優秀賞、特別賞を含め計35件が受賞

国土交通大臣 赤羽一嘉氏

 冒頭、国土交通大臣の赤羽氏は、「第4回インフラメンテナンス大賞では35の案件が受賞した。内訳は、各大臣賞が9件で、特別賞賞が6件、優秀賞が20件となった。インフラメンテナンス大賞で表彰された取り組みは、産官学民が一丸になりインフラ老朽対策に資する活動を行うインフラメンテナンス国民会議のイベントで展示として紹介することで、インフラメンテナンスの理念を広く現場へ普及することにつながっている」と述べた。

 総務大臣賞は、技術開発部門でNTTや協和エクシオ、NTT-ATテクノコミュニケーションズの「屋外設備における荷重可視化技術の実用化」が受賞し、文部科学大臣賞は、メンテナンス実施現場における工夫部門で、南山学園南山大学や日本設計、大林組の「南山大学“レーモンド・リノベーション・プロジェクト”によるキャンパスの改修」が入賞した。

 NTTらの荷重可視化技術は、電柱や電力・通信線などで構成されている屋外設備で、荷重の偏りにより発生する傾きやたわみ、ひびを発見する作業を効率化するもの。具体的には、荷重の偏りが屋外設備のどこにどれだけ発生しているかを見える化し、メンテナンスを容易にする他、現地に赴いて1本ずつ電力・通信線を点検する必要が無いため、省人化を果たした。

荷重可視化技術の概要 出典:国土交通省

 南山大学らのレーモンド・リノベーション・プロジェクトは、建物のリノベーションと外構の整備を目的に、南山大学らが2017年に着手した改修計画。プロジェクト名称には、1964年の南山大学創建時に設計を手掛けた建築家アントニン・レーモンド氏の名を冠し、キャンパスの改修では、創建当時から守られてきた建築群の美しさを生かすとともに、職員と周辺地域への幅広い周知と社会文化活動を行った。

レーモンド・リノベーション・プロジェクトの概要 出典:国土交通省
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