日本郵政が「かんぽの宿」の33施設を改修、伊豆高原と鴨川のホテルは来春開業プロジェクト

日本郵政は、改修工事を進めているホテル「かんぽの宿 伊豆高原」と「かんぽの宿 鴨川」を2021年春にリニューアルオープンする。

» 2020年10月27日 07時00分 公開
[遠藤和宏BUILT]

 日本郵政は2020年10月23日、都内で記者発表会を開き、運営するホテルブランド「かんぽの宿」の全33施設で、改修工事を進めていることを公表した。

 会場では、日本郵政 宿泊事業部 次長 石橋栄市氏が、全施設のうち、とくに大規模なリニューアルを行う「かんぽの宿 伊豆高原」と「かんぽの宿 鴨川」の概要について説明sた。

かんぽの宿 伊豆高原は客室を1タイプから3タイプに

日本郵政 宿泊事業部 次長 石橋栄市氏

 石橋氏は、「両ホテルの改修では、建物の主要構造や延べ床面積、敷地面積は変えず、客室の数とデザインの変更や浴場の新設などを行う。両ホテルのリニューアルオープン時期は2021年春になる見通しだ」と明かした。

 かんぽの宿 伊豆高原は、RC造地下1階/地上3階建てで、延べ床面積は約8500平方メートル。所在地は静岡県伊東市八幡野1104-5で、敷地面積は約2万5000平方メートル。今回のリニューアルでは、ホテルの入り口に瓦屋根のエントランスを設置し、ロビーにはオーシャンビューが楽しめる水盤テラスを設け、レイアウトも刷新。

 「ロビーでは、ウェルカムドリンクを振る舞う予定で、ウェルカムドリンクは季節の果物を使用したジュースや静岡県の名産品である緑茶を提供する」(石橋氏)。

左から、リニューアル後のかんぽの宿 伊豆高原のエントランスや水盤テラスが設置されたロビー、客室のイメージ

 客室は、これまで59室のスタンダードルームタイプのみだったが、改修により、4室のプレミアムスイートタイプや18室のプレミアムルームタイプ、33室のスタンダードルームタイプで構成されるようになり、定員は従来の212人から168人に減る。

 全客室が和モダンテイストに仕上げられ、プレミアムスイートタイプとプレミアムルームタイプには海が眺められる露天風呂が付き、天然温泉が湯水として使われる。レストランには、新たにライブキッチンを備え、料理人が調理している様子を間近に見れ、料理は地元食材を使用したものが振る舞われる。

かんぽのやど 鴨川は大浴場や暖炉を新設

 かんぽの宿 鴨川は、SRC造地上7階建てで、延べ床面積は約1万100平方メートル。所在地は千葉県鴨川市西町1137で、敷地面積は約1万9300平方メートル。今回の改装では、ロビーは、デザインが和モダンに変わり、吹き抜け空間を設ける。中庭空間は、座席や机の他、暖炉も設置され、暖炉が新設され、宿泊客がくつろげるエリアになる。

左から、リニューアル後のかんぽの宿 鴨川のロビーや客室、1階に新設される大浴場のイメージ

 総客室数は、従来105室だったが、改修工事後は103室になり、定員は以前の249人から243人に絞られる。

 石橋氏は、「訪日外国人旅行客から要望が多いシャワールームをほとんどの部屋に導入する」と客室の設備を紹介した。

 1階には松林が望める大浴場が新設され、7階にある既設の大浴場は男風呂と女風呂の仕切りとなる壁が取り除かれ広くなる。リニューアルオープン後は、1階と7階の大浴場が男女入れ替え制で運用する。

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