東急建設は、BIMに関する高度な技術を備えた多くのエンジニアが在籍するシンガポーに所在するBIM設備設計会社「Indochine Engineering 」の株式100%を取得し、国内外問わずIESに所属するBIMエンジニアと協力できる体制を構築した。
東急建設は2020年7月7日、シンガポールに所在するBIM設備設計会社「Indochine Engineering (インドシン・エンジニアリング、IES)」の株式100%を取得することで合意した。
IESは、BIMによる設備設計や構造設計を手掛けるグループで、ベトナムとオーストラリアに子会社を有している。ベトナムの子会社「Indochine Engineering Vietnam(IEV)」は、エンジニア約80人が在籍し、アジア・オセアニア地域を中心にBIMによる高度な設備設計と構造設計サービスを提供している。
今回、東急建設がIESの株式を取得した理由は、BIM活用を目的に、社内で専門組織を2017年に立ち上げたが、BIMを扱う技術者が不足していたことがある。IESの全株式取得を契機に、IEVに所属するBIMエンジニアに支援を求め、BIM活用の強固な基盤を築き、日本並びに、東急建設が商圏を持つ東南アジア諸国での受注を拡大していく。
国土交通省ではBIMを「生産性革命のエンジン」と位置付けており、なかでもBIMを活用したフロントローディングは有効な手段とされており、設計・施工の各フェーズでBIM活用は広がりをみせている。
東急建設では、BIMモデルには建設工程のあらゆる情報を入力できるため、設計から施工、維持管理までの全体を最適化する「スマートビルディング」にもつながると期待し、BIM活用に取り組んでいる。
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