野村不動産は、従業員10人未満の会社を対象としたオフィスビルブランド「H1O」の開発を進めている。2022年度までに、東京都心5区(渋谷区・新宿区・中央区・千代田区・港区)を中心とし、15拠点を開設する予定だ。
野村不動産は、従業員10人未満の会社を対象としたオフィスビルブランド「H1O」の第3弾として、シリーズ初の1棟開発型拠点「H1O 日本橋小舟町」を2020年5月15日に開業した。
H1O 日本橋小舟町は、RC造地上8階建てで、延べ床面積が2950.53平方メートル。所在地は東京都中央区日本橋小舟町8-6で、用途は事務所。
建物の各窓面には、ルーバーと柱梁(ちゅうりょう)を設置することで、日陰を作り出している。創出した日陰の効果で、太陽光の日射熱が直接室内に進入しないため、空調の負荷が少なく、窓回りが過ごしやすい。
各フロアには、RC造の利点を生かすため、二重床を利用した床放射空調システムを採用している。システムは、24時間空調を行うことで、床や壁、天井、デスクといった備品の温度を一定に保つ。現在実証実験で、24時間空調と間欠運転を比較して、24時間空調の省エネルギー性を検証している。
また、外気の影響を受ける窓に、床下から冷気や暖気を吹き上げることで、ルーバーでカットした日射負荷をさらに取り除け、室内環境の安定に役立つ。
オフィスビルの中心には、中庭「エコ・VOID」を設けることで、全専有個室の採光と通風を確保するとともに、2階に位置する2つの共用ラウンジや廊下に外光と外気を誘導している。
専有個室にはそれぞれ開閉可能な窓を配置し、自然通風を可能にしている。居住者は、温度ムラを低減した部屋で、好きな時に窓を開けて、気分転換が行える。
屋上テラスは、電源コンセントやWi-Fiといった通信環境を完備している上、ストレスの減少に役立つ「バイオフィリックデザイン」の考え方を基に構築しているため、リフレッシュしやすいスペースになっている。
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