年間約400棟の注文住宅やデザイン住宅を手掛けるフリーダムアーキテクツは、住宅分野でのBIMの環境構築や運用をサポートする「BIMコンサルティングサービス」を開始した。
フリーダムアーキテクツデザインは、住宅分野でのBIMのさらなる普及のため、導入を支援するBIMコンサルティングサービスの提供をを2020年5月1日から開始した。
BIMコンサルティングサービスは、今までフリーダムアーキテクツデザインが蓄積してきたBIM運用のリソースや方法を「住宅BIM基本パッケージ」として商品化。BIMを導入される企業に合わせ、BIMの環境構築や運用サポートを行っていく。
具体的には、住宅BIM基本パッケージとして、BIMの基盤であるテンプレートの提供やその使い方を支援。これまでに100件を手掛けたBIM確認申請までのコストや現場の負荷を考慮し、効率化が実現できる使い方を解説して、住宅BIMを実現させる。
また、動画やVRデータなどのビジュアライゼーション技術も活用することで、営業力の強化も図る。オプションでは、BIM確認申請のトライアルやBIMプロジェクト集なども用意している。
近年、建築業界では、BIMやビジュアライゼーションなどのテクノロジーを生かした新しいワークフローの導入が盛んになり、BIMの制度化やBIM活用の先にある建設業のデジタルトランスフォーメーション(DX)の議論も活発になってきている。
また、国土交通省による「BIM/CIM推進委員会」の設置をはじめ、建築確認検査機関や関連団体、自治体、設計事務所、ゼネコンらで組織する「BIM活用推進協議会」の発足など、建築・設計の現場でBIMに対する注目は高まっている。こうした動きを受け、住宅分野でも、本格的にBIMの導入を検討する企業も出始めている。
BImを取り巻く状況の変化に伴い、フリーダムアーキテクツデザインにもBIMに関する問い合わせやBIMの導入をサポートして欲しいといった要望が多く寄せられており、正式にサービスとして提供することとなった。
フリーダムアーキテクツデザイン自体は2018年6月に、最先端のBIMワークフローのさらなる浸透のため、ベトナムダナンに新たな拠点「BIMセンター」を開設し、グローバル連携の中で、現在は月間約100棟のBIMデータを作成するまでに成長している。これまでに、BIMによる確認申請も、約100棟を超える実績がある。
同社のBIMの特徴は、特殊なアドインなどを使用せず、BIMソフトウェアRevitの基本的なツールだけでモデリングしており、コストを最小限に抑えてBIM化することをモットーとしている。
BIMを自社に導入するには、「BIMを実現するソフトの購入や使い方」と「3次元ベースの設計プロセスであるBIMワークフローの構築」をセットで検討する必要がある。新サービスでは、3次元ベースの設計プロセスである「BIMワークフローの構築」をバックアップ。さらに要望があれば、企業の展開に合わせ、必要なBIMモデルの作成やBIM確認申請などのトライアルも担っていく。
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