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» 2020年06月11日 07時00分 公開

ドローン:ドローンレーザー測量の効果的な活用方法や他の測量方法との違いとは? (1/2)

テラドローンは、講習会などを開き、山間部の測量で役立つドローン搭載レーザーシステム「Terra Lidar」の普及を促進している。

[遠藤和宏,BUILT]

 テラドローンは2020年5月29日、Web会議サービス「Zoom」を用いて、オンラインセミナー「Terra Lidar オンライン講習会」を開催し、テラドローン 東北営業担当 森田雄志氏が、ドローン搭載レーザーシステム「Terra Lidar」の機能や活用事例を紹介した。

谷などの測量で優位性

テラドローン 東北営業担当 森田雄志氏

 森田氏は、「トータルステーション(TS)の測量は高精度な点群を取得できるが、山間部を計測する場合、山に登らなければならず、作業者に肉体的な負担がかかってしまう。しかし、航空レーザー測量は広範囲を測れる一方で、コストが高いのがネック。また、ドローンを用いた写真測量は、植生下にある地面を測定することが難しい。Terra Lidarが行えるドローンレーザー測量は、登山せずに済み、草木の下にある地表も計測できる」とPRした。

 Terra Lidarは、早稲田大学とテラドローンが共同開発した製品で、DJI製ドローン「Matrice 600 Pro」に独自のレーザーシステムを搭載している。レーザーに採用したVelodyne Lidar製「VLP-16」は、波長が903ナノメートルで、最大レンジが70メートル。精度が±3センチで、取得点数は1秒あたり30万点以上となる。

Terra Lidar

 機体の姿勢制御には、IMUを使わず装着された6つのGNSSで体勢コントロールする技術「姿勢推定」を採用している。「姿勢推定では、GNSSで基線ベクトルを推測するとともに、GNSSのみで絶対姿勢角を予測し、位置も割り出せる。高価なIMUをあえて装備していないため、Terra Lidarの価格は1100万円(税別)と、他社のレーザーシステムと比べて安価だ」と検証結果を語った。

姿勢推定(左)と位置推定(右)のイメージ

 測量する際のワークフローは、まず、GNSSや専用の三脚、整準台で構成される基地局を現場の通信環境が良好な地点に置く。設置した調整用基準点をTSなどで観測し、ドローンレーザー測量で得られた結果の水平と標高のデータを補正する情報として役立てる。

 続いて、Matrice 600 Proに専用のレーザーや6つのGNSSを取り付けて、Terra Lidarを組み立てる。事前に作成した飛行経路を小型のドローンにフライトさせ、障害物がないか確かめた後、Terra Lidarを等対地高度飛行(コンターフライト)させ、対象となる地表面のデータを取得する。基地局やTerra Lidarが獲得したデータをチェックし、問題が無ければ、作業が終わる。最後に、Terra Lidarや基地局を分解して、専用のボックスなどに収納する。

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