三菱地所は、敷地面積約330平方メートルの土地に、1つのフロアが99〜330平方メートルのコンパクトオフィスビルを建設するプロジェクト「CIRCLES」の開発を推進している。現在、同社は、CIRCLESとして「(仮称)平河町1丁目計画」や「(仮称)渋谷2丁目計画」など、複数のプロジェクトに着手しており、今後も都心5区エリアを中心に、5年間で計25〜30棟開発することを目標に掲げている。
三菱地所が、東京都港区や中央区で開発を進めていたコンパクトオフィスビル「CIRCLES 汐留」「CIRCLES 銀座」「CIRCLES 日本橋馬喰町」がこのほど完成した。3物件は、三菱地所が推進するコンパクトオフィスビルの建設プロジェクト「CIRCLES」の第1弾となる。
CIRCLESで開発するオフィスビルは、カフェやラウンジ、テラス、共用会議室を備えており、即入居可能な家具付きの部屋やユーザーが好みの内装に仕上げられる家具無しのフロアなどを用意している。生産性を上げる快適な環境の整備や多数の共用スペースと設置機器を高効率で運用するIoTとICTを導入している。
CIRCLES 汐留は、RC造地上9階建てで、延べ床面積が1487.38平方メートル。所在地は東京都港区東新橋2丁目9番1号(地名地番)で、敷地面積が256.05平方メートル。各階の面積は約167平方メートルで、用途は事務所と店舗。
設計・監理はH&K建築事務所とコモン・リンク一級建築士事務所が担当し、施工は古久根建設が担った。一部共用部のデザインはSUPPOSE DESIGN OFFICEが監修した。新築工期は2018年7月2日〜2019年8月30日。
アクセスは、都営大江戸線「汐留」駅から徒歩5分、都営浅草線「大門」駅から徒歩7分、JR山手線他各線「新橋」駅から徒歩8分、同線「浜松町」駅から徒歩9分、都営三田線「御成門」駅から徒歩9分の立地。
建物は、れんがの歩道やアーチ状の特徴的なファサードを有す石造りの建築物が多い「汐留イタリア街」の中心に位置しており、外観は周囲と調和がとれたデザインになっている。1階にはカフェ「COMFORT STAND」やラウンジ、入居テナント専用の共用会議室を配置している。
ラウンジは、入居テナントの従業員が24時間リフレッシュスペースとして使え、来訪者も日中は利用できる。有料で使える共用会議室は、建物の9階にも設置されており、ユーザーが、クライアントへの応対や打ち合せに使用することで、直接テナントの専有部内に来客を招き入れずに済み、セキュリティの確保につながる。
屋上のテラスは、パントリー機能を有し、食事やミーティングなどに使える。テラスの植栽は、画像認識機能を搭載したカメラで植物の育成状況がモニタリングされ、遠隔操作で、水まきやLEDライトで太陽光に近い自然な光の照射が行われているため、最適な状態が保たれている。
顧客が選べるオフィスのタイプは、ユーザーが好みのインテリアを置ける「フレキシブルフロア」と家具が配置された「セットアップフロア」の2種類をラインアップしており、フレキシブルフロアは1室で、1部屋ごとに内装が異なるセットアップフロアは5室を用意している。各階に設けられているバルコニーは、窓の開け閉めに応じており、換気が容易で、入居者は自然の光や風を感じながら働ける。それぞれの部屋に導入されたIoTシステムは、クラウド上で空調と照明を操作可能な上、共用会議室の予約とラウンジの混雑状況もし調べられる。
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