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» 2020年06月03日 07時00分 公開

第1回 ICI INNOVATION AWARDS Live Vol.3:前田建設のコロナ対策案を評するコンペ、ファイナリストは病床見守りIoTなどを提案 (1/3)

前田建設工業 ICI総合センターが主催した社会的な課題の解決を図れるアイデアを評価するコンペティション「第1回 ICI INNOVATION AWARDS Live」で、アルコ・イーエックスやネーブルジャパン、アイデアクラウド、OLTAといったファイナリストが提案したアイデアを紹介する。

[遠藤和宏,BUILT]

 前田建設工業 ICI総合センターがこのほど、YOUTUBE上で開催したコンペティション「第1回 ICI INNOVATION AWARDS Live」で、IoTメーカーのアルコ・イーエックスや商社のネーブルジャパン、IT企業のアイデアクラウド、ファクタリングベンチャーのOLTAといったファイナリストのアイデアが視聴者の関心を集めた。

 ICI INNOVATION AWARDS Liveは社会的な課題の解決を目的にしたアイデアを評価するコンペティションで、第1回のテーマを「新型コロナウイルス」に定め、66件の応募作から4作品が最優秀賞に輝き、2社が特別賞を受賞した。

 当日行われたプレゼンテーションのうち、、受賞には1歩及ばなかったものの優れたアイデアとして、アルコ・イーエックスやネーブルジャパン、アイデアクラウド、OLTAのセッションをレポートする。今回のイベントでファイナリストに選出された企業には、ICI総合センターが、アイデアの市場展開と実現に向けた支援や開発資金と実験設備の提供が予定されている。

複数の患者を見守れるIoT

 アルコ・イーエックスは、「非接触型見守り装置による新型コロナ軽症患者の観察軽減」と題し、病床見守りIoT「ペイシャント・ウォッチャー(PW)」の活用案を示した。

PWの概要

 PWは、病室に取り付けたカメラやセンサーなどを搭載した本体で、患者の脈拍や呼吸数、映像を取得し、LTE通信で専用クラウドにアップロードする。医療関係者は、遠隔地にいる患者の状態を場所を選ばす専用クラウド上で確かめられ、移動時間が削減されるため、多くの患者に対処することが容易になる。

 得られた映像やバイタルデータに異常があった際には、画像解析や機械解析のシステムが検知し、専用クラウドにアラートを発信するため、常にモニタリングする必要もない。また、映像にぼかしをかけたり、特定の時間だけ撮影するといった設定ができるため、患者のプライバシーを守れる。

 「国内では、軽症者は自宅やホテルなどで隔離し、医療チームが治療にあたったが、医師や看護師の不足が原因で、複数のエリアに点在する患者の観察はスムーズに進まなかった。PWは1つの拠点で、多人数を診察できるため、医師や看護師の負担が減り、人材不足の解決策となる」(担当者)。

複数の患者の映像を同時にモニタリングできる

 既に、千葉県柏市の要請で、新型コロナウイルス感染者が療養するホテルで、PWを導入した実績があり、収集したバイタルデータの精度などで、評価されている。今後は、体温や血圧も測れるようにカスタマイズするとともに、超高齢化社会を見据え、遠隔医療や在宅看護、集めた情報のビッグデータ化に対応したIoTにアップデートする見込みだ。

 ICI総合センターに期待することについて、担当者は、「広報や販売力、海外展開、資金の援助で協力してもらい、共同開発していきたい」と語った。

千葉県柏市で新型コロナウイルス感染者が療養するホテルにPW導入
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