国土交通省は、建設業に許可制度を採用した1972年度以来、年度末に、全国の建設業許可業者数を調査し、許可業者数の動向を把握している。2019年度の調査結果では、建設業許可業者数や業種別許可数、資本金別許可数などを明らかにした。
国土交通省は2020年3月末時点の建設業許可業者数を調査し、このほど結果を公表した。建設許可業者数は、建設業法(昭和24年法律第100号)第3条第1項の規定による建設業の許可を受けて建設業を営む者の数を指す。
2つ以上の都道府県の区域内に、営業所を設けて建設業の営業を行う場合は国土交通大臣の許可を、1つの都道府県の区域内にのみ営業所を設けて建設業の営業を行う場合は当該都道府県知事の許可を取得する。
全体の建設業許可業者数は47万2473者で、前年同月比0.9%増となる4162者の増加となった。建設業許可業者数が最も多かった2000年3月末時点の数と比較し、21.4%減となる12万8507者減少した。また、宮城県を除いた全ての都道府県で減り、秋田県(マイナス33.8%)や宮崎県(マイナス32.6%)、和歌山県(マイナス32.4%)で減少率が高くなっている。
都道府県別の建設業許可業者数で、特に多かったのは東京都や大阪府、神奈川県だった。東京都は全体の9.2%となる4万3444者、大阪府は全体の8.2%となる3万8822者、神奈川県は全体の5.9%となる2万8053者が存在した。一方、少なかったのは鳥取県や島根県、高知県だった。鳥取県は全体の0.4%となる2095者、島根県は全体の0.6%となる2754者、高知県は全体の0.6%となる2964者となった。
2019年度に、建設業許可を取得した業者は全体で、1万6915者となり、前年度比4.1%増となる670業者の増加となった。また、建設業許可が失効した業者は1万2753者で、前年度比で0.5%減となる70者減少した。内訳は、建設業を廃業した旨の届け出を行った業者が、同比628者の増加(8.2%増)となる8298者で、許可の更新手続きを行わないことにより許可が失効した業者が、同比698者の減少(13.5%減)となる4455者となった。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.