TISは、施設管理用のサービスロボット導入を検討している企業を対象にしたコンサルティングを始める。対象となるロボットは、ビルや施設などで人の業務を代替する運搬、清掃、警備、案内用途のロボット。
SI・受託開発を手掛け、データセンターやクラウドなどサービス型のITソリューションを多数用意しているTISは2020年1月8日、施設管理を目的としたサービスロボットの導入を支援する「ロボット導入コンサルティングサービス」の提供を開始すると発表した。
サービスロボットは、工場の生産ラインで用いられる産業用ロボットと異なり、運搬、清掃、警備、案内など、人の業務の一部を代行または分担するロボットを指す。
TISのロボット導入支援では、ニーズに沿ったサービスロボットとIoTやAIを組み合わせ、サービスロボットが人の業務を代行または分担する環境や仕組みを構築するための企画・検証から、導入・運用までをワンストップでサポートする。
TISとしては、特定ベンダーの製品やソリューションに依存しない中立的な立場で、企画・検証から始まり、導入計画を立て、システム設計や開発を経て、運用・保守までをフォロー。顧客の多様化するニーズにも応えるべく、ベンチャー企業の技術や知見を取り込む目的で、TISがベンチャー企業への投資を行っている「コーポレートベンチャーキャピタル」とも連動する。
サービスを利用する企業側のメリットとしては、ロボットの選定やコスト検討といった計画段階から実導入までの一連の流れを、スムーズに実現することができるようになる。
サービスロボットを管理する機能のプラットフォームは、TISが開発した「RoboticBase」を活用する。RoboticBaseは、運搬や清掃など種類の違うサービスロボットをはじめ、センサー、監視カメラ、ドローン、顔認証、サイネージなど、IoTデバイスを統合管理する基本機能を備え、全体の稼働状況やロボットのタスク管理、外部のシステムとも連携することで、施設全体の一元的な管理が実現する。
TISは、ロボット市場でのコンサルティング展開について、その理由を、仕様・規格の異なるロボット同士を連携させるプロセス制御やセンサーとリンクして操作する仕組みには、ソフトウェアやネットワークなど横断的なITの知見が不可欠なことを挙げる。
また、ロボット=動くIoTデバイスのリスク管理や安全性を考慮したシナリオ設計も欠かせない他、システム設計や業務プロセス、システム化の範囲、システムを構築するハードウェアに要求される機能や性能のマッピングなどの要件定義も必要なため、ロボットの専門技術に加え、これまでのシステム開発のノウハウを生かしたサービスをスタートさせるに至ったとしている。
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