次に、ビクラム氏が登壇し、建設現場のさまざまな業務を自動化する製品を提案した。はじめに、2019年初旬にテスト版の提供をスタートしたリスク管理ソフト「Construction IQ」について時間を割いた。
Construction IQは、施工マネジメントアプリケーション「BIM 360」のアドオンで、プロジェクトを分析し、トラブルが発生する可能性があるリスクを表示することで、安全性を高められる。
「機械学習をベースにしたソフトで、プロジェクトが含む多くの問題やRFIの変更要求、下請け業者の管理に役立つ。取り組むべき案件を優先順位を付けて、リーダーに示すため、迅速な対応が行える。また、経営陣が計画全体の危険性を把握するのもサポートする」(ビクラム氏)。
続けて、「オランダの建設会社であるRoyal BAM Groupが、Construction IQを採用している。工事の品質と安全性に関するトラブルが20%減少したという」と付け加えた。
2018年に買収したAssemble Systems、PlanGrid、BuildingConnectedの3社が提供するソリューションについても取り上げた。
Assemble Systemsのソフト「Assemble」はオーサリングツールからモデル情報を抽出し、クラウド「Assemble Insight」上にアップロードし、チームがWebブラウザでBIMデータを確かめられるようにする。AutoCadまたはRevitでも、Assembleアドインを使用して数分でクラウド上にあげられ、モデルデータから工事スケジュールを自動生成することにも応じている。ビクラム氏は、「Assemble InsightとBIM 360を兼用することで、プロジェクトチームは共通のソースでプロジェクトの全体像を見れる」と口述した。
PlanGridのプロジェクトマネジメントクラウド「PlanGrid」は、スマートフォンやタブレットなどの端末で、図面の確認から、現場写真の登録やメモなどが進められる。2019年に追加された新機能「PlanGrid BIM」は、クラウド上で、2D図面を3Dモデルに変換でき、Revitにアドインすることも簡単で、BIMデータやシートのタイトルと番号の移行がスムーズ。ビクラム氏は、「PlanGrid BIMは、設計と実作業をより密接にするための最初の一歩にすぎない。 このような機能をさらに開発中だ」と展望を示した。なお、現在3D モデルを表示するために、「Forge Viewer」が組み込まれているが、BIM360とは連動してない。今後、Forge や BIM 360 との互換性が強化されていく予定だ。
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