建設業では受け入れが拡大する「外国人労働者」への依存度が高まる業界動向(1/2 ページ)

ヒューマンタッチ総研は、国内における建設業の人材市場動向をまとめた2019年11月分のマンスリーレポートを公表した。今回のトピックスでは、外国人労働者の動向をトピックスとして取り上げている。

» 2019年11月28日 09時00分 公開
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 ヒューマンタッチが運営するヒューマンタッチ総研は、国内における建設業の人材市場動向をまとめた「ヒューマンタッチ総研〜Monthly Report 2019年11月」のマンスリーレポートをリリースした。

 今回は、労働力不足を解消するための大きなポイントとなる外国人労働者の動向についてまとめている。

■日本で就職する留学生数が過去最高となる

 2019年10月23日に発表された法務省 出入国管理庁の「2018年における留学生の日本企業などへの就職状況について」によると、2018年に日本企業などへの就職の目的で留学生から在留資格の変更を許可された人数は、2万5942人(前年比15.7%増)で過去最高となった(図表1)。

 このうち、就職先が建設業の留学生数をみると、2018年には1055人(同29.0%増)となり、全体の伸びを上回るペースで増加している(図表2)。

図表1 在留資格変更の許可数の推移 出典:法務省出入国管理庁の「2018 年における留学生の日本企業等への就職状況について」より作成
図表2 就職先が建設業の留学生数の推移 出典:法務省出入国管理庁の「2018 年における留学生の日本企業等への就職状況について」より作成

■建設業の外国人労働者は大幅に増加

 建設業で就業する外国人労働者数の推移をみると、2008年の8355人から、2018年には6万8604人にまで増加し、就業者に占める外国人労働者の比率も同じく、0.2%から1.4%にまで上昇しており、外国人労働者への依存率は高まっている(図表3)。2019年4月に施行された改正出入国管理法では、新たな在留資格として、「特定技能1号」「特定技能2号」を設け、建設業など14業種について外国人労働者の受け入れを拡大することになっており、今後は、建設業で外国人労働者をいかに活用するかが大きな課題になると考えられる。

図表3 建設業で就業する外国人労働者数の推移 出典:厚生労働省「外国人雇用状況の届出状況」から作成
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