川田テクノシステムと綜合システムは、土木設計分野におけるCIM推進を目的に業務提携を結んだ。初弾で、BOXカルバートを対象に、川田テクノシステムのCADソフトウェア「V-nasClair」のアドオンを開発するという。
川田テクノシステムと綜合システムは2019年11月25日、土木構造物設計の3次元シミュレーション分野で業務提携したことを明らかにした。
建設生産システムを変革し、生産性向上のキーとされているBIM/CIMを推進するためには、設計データの3次元化が必須とされる。しかし、現状では2次元の設計図をもとに3次元データを作成しているにとどまり、この課題を解消することが提携のねらいにある。
今回の提携では、土木向け3次元CADソフトウェア「V-nasClair」を展開する川田テクノシステムと、土木設計計算分野で高い実績を持つ綜合システムとが、双方のコア技術を融合。3次元土木設計システムを共創し、設計段階での3次元データが自動生成されることで、フロントローディングによる建設生産プロセス全体の省力化を目指す。
また、設計データを3次元モデルとして利用することで、建設生産プロセス全体を通しての属性情報の基盤モデルとしての活用も見込める。
業務提携の第1弾で、綜合システムはBOXカルバートの3次元モデルを生成する「BOXカルバートの設計for V-nasClair」の開発に着手する。このシステムは川田テクノシステムの道路構造物のモデリングを行う「3次元土木構造モデリングシステムSTR Kit」上で動作し、データ連携のみでは得られない操作性、合理性、効率性、機能性を実現する。
両社は土木設計分野におけるBIM/CIM推進のため、今後も包括的に事業協力することで合意している。
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