大工不足が深刻化する建設業界では、効率的な施工を行える在来軸組工法と枠組壁工法を組み合わせたパネル工法が普及してきている。こういった状況の中、宮川工機は、建材パネルに組み込む断熱材の生産を容易にするプレカットマシン「MPD-15」をリリースした。
宮川工機は、「Japan Home & Building Show 2019」(会期:11月13〜15日、東京ビッグサイト)」で、ポリスチレンフォームなどの断熱材を切断可能な断熱材加工機「MPD-15」を出展した。
MPD-15は、「日本木工機械展 ウッドエコテック 2019」(会期:10月3〜6日、ポートメッセなごや)で初披露し、その後、本格的に拡販しているプレカットマシンで、断熱材だけでなく、合板加工機としても使える。
最大の特徴は、MPD-15に接続したPCにダウンロードしたCADデータに基づき、断熱材のカッティングが行えること。同社のプレカットCADソフト「MP-CAD8 Ver.2」の他、他社製のCADソフトで作ったCADデータにもほとんど対応しているという。
宮川工機の担当者は、「MPD-15は、CADデータをベースに断熱材を加工できるため、有人操作と比較して、カッティングミスの削減や歩留まりの向上を実現する。また、専門の技術者でなくても、作業を進められるので、人手不足の解消や生産効率を高めることにもつなげられる」と語った。
加えて、「ナンバリング機能を有しているため、形状ごとに数字を振り、建築物のどの箇所で使用する断熱材なのかを分かりやすく示せる」と続けた。
MPD-5の加工可能寸法は、断熱材が1820〜3030(長さ)×400〜1000(幅)×30〜100(厚さ)ミリ。合板が1820〜3030(長さ)×400〜1000(幅)×6〜35(厚さ)ミリ。生産速度は毎時40〜50枚(素材の形状や特性などにより変動)。電気仕様は電気総容量12.53キロワット。機械高さ2800ミリ。所要空気圧0.6Mpa(メガパスカル)、必要コンプレッサー3.7キロワット(エアードライヤー併用)。既に、ハウスメーカーに1台目の採用が決まっているという。
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