スキャンとコピーの品質を向上させる新機能では、「デュアルLED」と「RGBカラーフィルター方式CIS」を搭載。デュアルLEDは、2つのライトで異なる角度から照射し、安定した光量を与え、折り目やシワのある原稿でも影を目立たせずにデータを取り込む。もう一つのRGBカラーフィルター方式CISは、蛍光マーカーが引かれた原稿でも、色が消えずに再現される。
多様なスキャン用途にも応じられるように、純正のキャリアシートが用意され、古く劣化している図面や古地図でもシートに挟んでスキャンすれば原稿を傷めることが無い。鉄道や道路などの長尺図面に対しては、8GBのメモリを本体に内蔵しているため、最大30.48メートルの長尺スキャンが実現する(TIFFモノクロ2値、傾き補正OFFの設定)。
SC-T5450Mの印刷スピードはA1横カラーで22秒、その場合の出力コストは約8円。本体の標準価格は、ハイパフォーマンス機の75万8000円に対し、導入コストを抑えて、49万8000円(税別)を設定している。
新機種のうち、水性大判プリンタの最上位機種にあたるのがフォト・プルーフ向け、11色インク搭載のB0プラス対応「SC-P9550」と、A1プラス対応「SC-P7550」。両機は高画質を武器に2008年からマイナーチェンジを経て続く、ベストセラー機の10年振りの後継機となる。発売日は2019年12月上旬。
コンセプトは「進化」と「継承」で、プリントヘッド/インクセット/画像処理の進化と、旧モデルからのデザイン継承を意味する。ヘッドに関しては、これまでの1インチ3600ノズルから、2.64インチ9600ノズルの「PrecisionCore MicroTFP プリントヘッド」を搭載し、現行機との比較で2.3倍の生産性を有する(A1サイズ、薄手光沢紙)。通常は印刷速度を上げると、印刷品質の劣化を招くが、ローラーをサブとしてもう1本追加し、左右均一の用紙送りで安定性を確保した。
インクは、ライトグレーとバイオレットを標準で装備したことに伴い、12列ヘッドを採用。フォトブラックとマットブラックも時間のかかる切り替え式ではなく、独立したチャンネルとし、光沢・マットなど、多様なメディアに応じる。
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