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» 2019年10月25日 09時04分 公開

五洋建設「土壌再利用センター」に導入された管理システム、ETC車載器だけでダンプを識別現場管理(2/3 ページ)

[石原忍,BUILT]

WCNをDSRCアンテナで読み取り、車両を個別に識別

 古野電気も製造販売しているETC/ETC2.0車載器は通常、メーカー問わず同一のルールで「WCN(Wireless Call Number)」と呼ばれる12桁の数字が車載器本体に振り分けられている。DSRCアンテナは、このWCNを読み取ることで、車載器が搭載されている車両を個別に判別する。

 サーバ上のデータベースにあらかじめ登録している車両固有のWCNと、現場で読み取ったWCNを照合し、登録済み/未登録のそれぞれで接点信号を送信して、登録に無い不審車両には、アンテナとつながっているパトライト、ブザーで警告を発する。

管理事務所に備え付けられた運行管理システムの機器。下からカメラ、パトライト、一番上がDSRCアンテナ

 土壌量の算出については、車両自体の重さと、搬入時のトラックスケールでの計量結果の差から、積んでいる土量をはじき出す。トラックスケール横に設置したアンテナがETC車載器を認識すれば、自動で車両の登録情報と計量結果が紐(ひも)づけられ、一つの帳票として出力される。

事務所内のPCに表示した管理画面。登録している車両の重さとその場で計測した重さの差分から土量を算出して、一番右枠の正味重量に表示

 また、事前に場内の処理置き場や仮置きスペースなどの行き先を入力しておくことで、前方の電光掲示板で、「Aへどうぞ」「進入禁止」といった案内が表示される。予約システムとも連動しているため、稼働状況がリアルタイムに分かり、この後に来場する台数も把握できる。

ETCを読み取ると、あらかじめ入力されている土砂受け入れ場所を電光掲示板に表示

 汚染土壌を受け入れている中間処理施設の問題として、安藤氏は「一般土と汚染土が混在して運ばれてくるので、誤って汚染土を通常の保管スペースに搬入しないように誘導する対策も必要だった。今では、センター敷地内に6〜7のアンテナを設置し、通過した履歴から、トラックのルートを追跡して、トレーサビリティを行っている」。

古野電気・増田知昭氏

 五洋建設では、市川のセンター同様に、神奈川・横浜市の横浜土壌再利用センターでも、2015年に運行管理システムを導入。市川で車両の登録数を蓄積したことで、ナンバー読み取りカメラの実用化にも成功している。これにより、ETCとナンバー、車番認識システムが連動し、車両の登録作業も簡単になった。場内の出入り口にも、アンテナを設置し、一般車両への注意喚起にも利用しているという。

 古野電気 システム機器事業部 ITS BU 営業部 東京支店 営業課・増田知昭氏は、さらなる用途展開として、コンテナターミナルでの渋滞防止、NFCカードリーダーを用いたマンション駐車場でのゲート開閉、商業店舗でのクラウドを介した来店通知サービスなどを紹介し、他業種での活用も訴求した。

市川土壌再利用センターの仮置き場

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