清水建設がランニングコスト30%削減の組立工場用の空調制御システム空調制御システム

清水建設は、省エネ型の空調制御システム「クリーンEYE」を実用化させた。既に複数の電子デバイス装置メーカーの生産ラインで採用され、高い評価を得ているという。

» 2019年10月01日 11時04分 公開
[BUILT]

 清水建設は、クリーンルーム内作業者の滞在情報や粒子濃度を検知し、要求清浄度に適した循環風量を維持する省エネ型の空調制御システム「クリーンEYE(アイ)」を開発した。対象とする清浄度は、主な電子デバイス製造装置の組立工場で要求される水準に相当する粒径0.5マイクロメートル以上で、クリーンクラスISO7〜9となる。

循環風量を半減、ランニングコストは30%削減

 これまでのクリーンルームは、作業者の有無や人数、粒子濃度に関係なく、中央監視システムがFFU(Fan Filter Unit)の循環風量が一定になるように制御していた。循環風量は、製造工程などから出る発塵量の最大値を想定して計画されるため、平常時は必要以上に高い清浄度が維持され、ランニングコストを低減することが課題となっていた。

クリーンEYEのイメージ図 出典:清水建設

 クリーンEYEは、クリーンルーム内にの作業者を検知する画像センサーと、粒子濃度を検知するパーティクルセンサーの2種類の環境センサー、各センサーからの検知信号を受け、循環風量を制御する制御装置で構成される。制御装置が、各環境センサーから得た検知信号を総合的に判断し、FFUの運転を直接制御して、必要最小限のエネルギーで効率的に要求清浄度を提供する。

 実証実験では、循環風量を一定に保つ従来システムに比べ、循環風量を50%、ランニングコストを30%削減できることを確認した。また、中央監視システムを介さず、直接、FFUを制御する仕組みのため、システム間調整や専用配線が不要となり、初期費用も従来システム比で10〜20%削減する。

 将来的には、AIとの連携も見込み、作業者の人数が増える時間帯を予測する機能を備え、循環風量の急激な増大を抑制し、より効率的なFFUの運転制御を目指す。

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