技研製作所は、杭精度管理システム「インプラントNAVI」のレンタル・リースを開始する。施工中の杭の貫入深度や変位などをリアルタイムで取得し、杭の施工品質管理と出来形資料作成の省力化・迅速化が可能となる。
技研製作所は2019年7月、グループ企業のシーアイテックと共同開発した「インプラントNAVI」のレンタル・リースを開始することを明らかにした。
インプラントNAVIは、杭の圧入施工の品質管理と出来形資料の自動作成を支援するシステム。圧入機の動作と連動し、施工中の杭の座標データを「360°プリズム(光波を360°全方向からとらえ、反射させることができる光学装置)」と測量機器「トータルステーション」で自動計測。杭の貫入深度、変位、傾斜データなどをリアルタイムで取得し、ノートPC上で高精度に把握できる。
インプラントNAVIで取得したデータは、施工図のCADデータ上へ自動的にプロットされる。測定結果一覧表、偏芯量測定図、出来形管理図などの帳票類も電子納品システム用のフォーマットで自動出力できる。これにより、従来は手作業・別工程だった施工品質管理と帳票作成の省力化・迅速化が可能となった。施工経過の正確な証明による発注者・設計者からの信頼性向上も期待できる。
今後について同社は「インプラントNAVIを3D-CADと連携させ、後工程や維持管理に活用できる出来形の3次元モデルとして納品できる機能も追加する予定。杭の半径、座標値、杭長などから自動的に出来形の3 次元モデルを作成できるため、国土交通省が取組みを進めるCIM(Construction Information Modeling/Management)データとして納品できるようになる」としている。
インプラントNAVIの適用杭材は鋼管杭・鋼管矢板・鋼矢板・コンクリート杭等、適用工法は圧入工法・ジャイロプレス工法、レンタル価格は月当たり85万円(一般ユーザー:1カ月契約の場合)。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.