日本HPは、CAD/GIS向け大判プリンタ「HP DesignJet T」シリーズをリニューアルした。新機種には、設置スペースを大幅に削減し、20万円を切る価格帯を実現した次世代主力機などが追加された。2019年版テクニカルモデルの最大のウリは、アプリ「HP Click」が無償で提供されること。スマートデバイスから1クリックで大判プリントが実現するなど、図面のA1/A0大判印刷がこれまでよりもずっと手軽になる。
日本HPは2019年6月、建設・製造業向けのテクニカル大判プリンタ「HP DesignJet T」シリーズのラインアップを刷新した。併せて、高速プリント機の「HP PageWide XL」シリーズは、A0サイズ対応モデルと新たにエントリー機を同年7月下旬に発売することが発表された。
2019年6月14日には、オープンハウス「HP DesignJet 新製品 令和元年ロードショー」を東京都江東区の日本HP本社で開催。会場では、大判プリンタ開発拠点のHPスペインからプロダクトマネジャーを招き、ワールドワイドで高品質の製品供給が行える開発環境の紹介と、多彩なニューモデルが披露された。
新機種の製品群は、CAD/GIS向けDesignJet Tシリーズに、限られたスペースでも設置が可能なコンパクトモデル「HP DesignJet T125/T530」シリーズ、高生産性と静音を両立させたミッドレンジ「HP DesignJet T1600」シリーズと「HP DesignJet T2600 MFP」の他、さらにドロワー式の給紙を採用したA0カラー複合機「HP DesignJet XL 3600 MFP」シリーズが加わった。
このうち、ベストセラーモデルHP DesignJet T120/520の後継機にあたるHP DesignJet T125とHP DesignJet T530(A1/A0モデル)は、現場事務所や設計事務所などの限られたスペースで設置できるコンパクトサイズ。横幅は1メートルを切る987ミリ(A1サイズ)で、デスクトップタイプのT125に加えて、T530は標準装備のスタンドが取り外せ、デスクや棚の上にも置け、A0サイズのプリントを諦めていた場所でも導入しやすい。価格設定も、T125が15万8000円、T530 A1モデルが19万8000円、T530 A0モデルが27万8000円(全て税別)と、これまで以上に手に取りやすい機種となっている。
また、給紙トレイは、A4またはA3カット紙を50枚までセットできるマルチシート型で、高品質の図面をロール紙からカット紙までシームレスに出力。搭載している「HP Bright Office インク」は、顔料インクには無い鮮やかな発色で、図面用途として十分な耐退色性を有する。
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