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» 2019年04月09日 09時44分 公開

ジャパン・ドローン2019:“4G LTE”を武器に「KDDI」が6月からドローン点検に本格参入、「プロドローン」「ゼンリン」「テラドローン」などと協力 (1/2)

KDDIは、民間ドローン専門展示会「ジャパン・ドローン2019」で、2019年6月から商用での提供を開始する「スマートドローン」のプレゼンテーションを行った。スマートドローンは、KDDIの携帯通信ネットワークに対応し、遠隔制御による安全な長距離飛行を可能にする多様な用途に応じた新サービスだ。

[石原忍,BUILT]

 KDDIは、同社のモバイル通信ネットワークを利用することで、より長距離で安全な運用を可能としたドローンサービス「スマートドローン」の施設監視やインフラ点検などの用途別ソリューションを2019年6月から順次提供を開始する。「ジャパン・ドローン2019(第4回)」(会期2019年3月13〜15日、幕張メッセ)で、各種サービスをアピールした。

「広域監視(設備/捜索)」「鉄塔点検」「風力点検」「測量解析」「精密農業」の6つを対象

 KDDIでは、2016年のドローンサービスの構想発表を皮切りに、多数のパートナー企業と実証実験を重ね、計画を進めてきた。スマートドローンのベースには、モバイル通信に対応した機体、気象/地図との連携、フライトプラン作成、運航状況の把握、遠隔での機体制御で構成されるプラットフォームが構築されている。

KDDIのブース

 対象とする用途は、「広域監視(設備/捜索)」「鉄塔点検」「風力点検」「測量解析」「精密農業」の6つ。広域監視の設備では、鉄道や道路などの広域インフラをドローンで巡回し、遠隔で現場の状況を確認することで、平時の設備点検以外にも、災害時には迅速に被害状況の確認や復旧可否判断を行う。監視センターでは、遠隔によるドローンの飛行ルート設定から、飛行指示、飛行中のドローン映像のリアルタイム確認までを一元的に管理する。既に、災害状況の把握で近畿日本鉄道や首都高速道路、平時のインフラ状況確認ではJR東日本との連携が図られている。

 また、2018年に行った実証実験では、セコムと埼玉スタジアム2002と共同で、4G LTEとAIを活用した人物検知機能を組み合わせたスマートドローンをスタジアムに適用。国内初のスタジアム広域警備を成功させた。高高度を飛行して広域監視するドローンにAIを搭載し、リアルタイムで画像解析を行い、不審者を発見。地図と連動した運航管理の指示によって、低高度を巡回するドローンが対象に近づき、監視センターに警告を発して、スマートドローンによるスタジアム警備を実現させた。

広域監視(設備)用の「PD8-AW」

 一方の広域監視の捜索では、範囲が広大な山/川/海を対象にすると、多くの人手と時間がかかるため、スマートドローンの捜索支援によって、現場の負担軽減と捜索の迅速化を実現させる。広域捜索専用の機体は、標高最大6000メートルに対応し、18メートルの強風下でも捜索が可能。耐水性能もIP55相当を備え、雨、霧でも問題なく飛び、夜間でも赤外線/超高感度カメラで撮影することができる。可搬性も、折り畳み式のため現場への持ち込みも容易だ。なお、遭難広域のドローン捜索に関しては、御殿場市と包括連携協定を締結している。

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