ヒューマンタッチが運営するヒューマンタッチ総研は、国内にける建設業の人材市場動向をまとめた2019年3月分のマンスリーレポートをリリースした。今回は、建設業に特化した人材関連のさまざまな情報、最新の雇用関連データもまとめている。
ヒューマンタッチ総研は、最新の人材市場に関する公的データをまとめた「ヒューマンタッチ総研〜Monthly Report 2019年3月」を発表した。
総務省統計局の「労働力調査」から、全産業における就業者数と就業率の推移をみると、就業者数は2013年(6326万人)以降、増加傾向が続き、2018年には6664万人となった(図表1)。とくに2018年は、前年比で110万人以上が増加した。
また、就業率は2013年(57.0%)以降上昇が続き、2018年には60.0%に達した。労働参加する人の割合が上昇することで、人口が増えない中での就業者数の増加を支えている格好だ。
次に、建設業の職種別就業者数の推移をみると、建設業の就業者数は2016年以降、2年連続で増加し、2018年には503万人となった(図表2)。職種別では、建設技能工が3万人減少したが、事務職は5万人増加して84万人に、建設技術者も3万人増加して33万人となった。
ヒューマンタッチ総研では、「レポート2月号で紹介したように、2018年の建設技術者の平均有効求人倍率は、現在の職業分類で統計の集計を開始した2001年以降における最高値の6.18倍に達している。しかし、そういった厳しい人材不足の環境でも、建設業各社は採用活動にさまざまな工夫を凝こらして、建設技術者を確保していることがうかがえる」と分析している。
雇用関連の月次データでは、2019年1月の就業者数は473万人(前年同月比93.1%)となり、前月に続いて減少。公共職業安定所(ハローワーク)における新規求人数は7万3920人(前年同月比107.2%)で、4カ月連続で前年同月を上回った。
建築・土木・測量技術者(常用・除くパート)の有効求人倍率は、前年同月比0.32ポイント上昇して6.82倍となった。44カ月連続で前年同月を上回っており、厳しい人手不足の状況は長期化している。
建設・採掘の職業(常用・除くパート)の有効求人倍率は、前年同月比0.69ポイント上昇の5.49倍。45カ月連続で前年同月を上回っており、建設技能工についても厳しい人手不足の状況が長期化していることが分かる。
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