“梁型ゼロ”で自由度も向上させた地上120mまでの免震タワー型マンションの新構法、三井住友建設新構法

三井住友建設は、超高層マンションの明るく開放感溢れる眺望を格段に向上させつつ、プランニングの自由度や住戸空間の使い勝手を合理的に実現する新構法「Sulatto Ring Tower(スラット リング タワー)」を開発した。

» 2019年03月11日 09時00分 公開
[BUILT]

 三井住友建設は、超高層マンションを対象に、プランニングの自由度や住戸空間の使い勝手を合理化する新構法「Sulatto Ring Tower」を開発した。

ハイ&ワイドサッシで明るく開放感に溢れる居住空間を創出

外観イメージ 提供:三井住友建設

 Sulatto Ring Towerは、オリジナルの集合住宅設計システム「SuKKiT(スキット)」の技術を応用し、発展させたもので、ハイサッシとワイドサッシによる明るく開放感あふれた眺望と、住戸内の梁(はり)型を無くした質の高い住空間で、地上120m(メートル)クラスまでの計画が可能な免震タワー型マンション。

 主な特徴としては、円形型の平面形状を採用し、各住戸が開口面側に広がる台形状となる。これによって、開口幅が従来の矩形(くけい)住戸と比較して、約40%(専有面積75m2の場合)も広がる「ワイドサッシ」が実現する。

 直接開口部の窓に面しない「中居室」も無くすことが可能になり、全ての居室が窓に面し、採光や通気、プライバシー性などに恵まれた、より高価値な住戸プランも提供可能となる。

従来のタワー型マンション(左)とSulatto Ring Tower(右)の住戸プラン例 提供:三井住友建設

 円形型の平面形状と建物中央部(コア部)の構造フレームで、建物全体の構造バランスを取ることで、住戸内を横断する梁型も無くした。建物外周の主採光面を扁平梁とすることで、ハイサッシによる明るく開放的な住戸空間と、住戸内の梁を全て無くした住戸割りや住戸プラン、階によるプラン切り替えなど、プランニングにおける自由度の向上がもたらされる。

平面イメージ(左)、住戸断面イメージ(右) 提供:三井住友建設

 三井住友建設では、Sulatto Ring Towerを経済性や施工性を損なうことなく開発した新しい商品と位置付ける。敷地の形状や法規制などにも柔軟に対応でき、首都圏をはじめ全国の超高層マンション開発案件で、積極的に展開していく方針を示している。

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