三菱電機ビルテクノサービスは、スマートフォンを使ったエレベーターの呼び出しと目的階の行先指定を自動化する技術を開発した。2019年度の早い段階で、メンテナンス事業の一環として、既存ビルのリニューアルも含めて、導入提案を行っていくという。
三菱電機ビルテクノサービスは2019年2月19日、スマートフォンの専用アプリで、同社製のエレベーターを対象に、呼び出しと行き先階の指定を自動化する新機能を開発したと発表した。新たなメンテナンス契約の一環として、2019年度中に提供を開始する。
発表日の2019年2月19日には、東京・荒川区の本社ビルで新機能のデモンストレーションが行われた。
三菱電機ビルテクノサービスが開発したエレベーターの新機能は、これまでボタンを押していた自分がいる階へのエレベータの呼び出しと行き先階の自動化。ビル利用者やマンション居住者が、専用アプリをインストールしたスマートフォンを携帯しているだけで、エントランスなどの発信機(ビーコン)が設置されたエレベーターに近づくと、アプリ登録者を検出する。その後、エレベーターをエントランスに自動で呼び出し、あらかじめアプリ上で設定している行き先階へのボタンが自動で押されるという仕組み。
両手に荷物を抱えて、手がふさがれ、ボタン操作ができない場合に、スマホをカバンやポケットに入れているだけの“ハンズフリー”の状態で、自動的にエレベーターが迎えに来て、自分の住居階や会社のオフィス階へと連れて行ってくれる。テナントや入居者への新たなサービスとなる他、利用者の利便性が高まることで、ビル自体の資産価値が高まることも見込める。
アプリは、iPhone、Androidの両方に対応し、一般的なアプリと同じようにApp StoreまたはGoogle Playからダウンロードすることが可能。マンションなど利用者が多いケースでは、全戸の住民に、ダウンロード用のQRコードを配り、周知を図ることが想定されている。
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