ダイダンは、建設現場におけるICTを活用した“実感ある働き方改革”を推進している。各支店や各現場にこれまで散らばっていたCADオペレータ・事務員などを各支店の部長レベルで、共有して忙しさに応じて相互に支援し合う「現場支援リモートチーム」を立ち上げた。Web会議やクラウドサーバ、共通CADソフトなどで業務をフォローし、現場の省人化を実現している。
ダイダンは、今まで現場ごとに常駐していたCADオペレータ・事務員を業務の繁忙度に応じ、数日単位で相互の現場・支店で支援し合う「現場支援リモートチーム(遠隔支援チーム)」を立ち上げた。
チームは、現場管理技術者の常駐人数の削減と、それを可能にする遠隔支援でのきめ細かい柔軟な現場サポートを目的に結成された。既に成果として、品質・工程・安全を確保した上で、現場の大幅な生産性向上につながっているという。
現場支援リモートチームのメインは女性社員で、育児による時短勤務や自宅近隣の現場への勤務による通勤時間の短縮など、女性の働きやすさが考慮されている。今まで、現場や支店ごとに常駐していたCADオペレータ・事務員を各支店の部長レベルで共有し、業務の忙しさを見極めつつ、数日単位で相互で支援し合う「リモートチーム(遠隔支援チーム)」とすることで、柔軟かつ効率の良い働き方が実現した。
現場支援リモートチームの構成は、各支店に9人、各現場に6人の計15人(うち時短勤務4人)。役割は12人がCADオペレータ、3人が事務を担当している。リモートチーム立ち上げと同時に、複数の現場およびモバイル環境から接続可能な“Web会議”、現場の図面や書類データをネット上で共有する“クラウドファイルサーバ”、“共通CADソフト”といったICT環境も整えた。使用するCADも統一し、Web会議画面で、実際の図面を複数人が同時に確認することで、機器や配管の納まりや設計上の不具合を発見できる他、会議でのベテラン技術者から若手への有効な指導にも役立つ。
現在では、若手社員が少人数で配置される中小規模の現場を対象に、一つの部で年間30物件程度を支援し、常時10物件に対応。支援内容は、建物の基礎工事開始までに、担当範囲の施工図が完成することを目指し、着工時に必要な各種図面(検討図、スリーブ図、総合図など)の作成を手伝い、負荷の平準化(前倒し)を図る。また、現場が進行する中で、竣工図、取扱説明書、自主検査記録、届け出書類、安全書類、文字シール作成などの手間のかかる作図や事務処理も補っている。
リモートチームの運営は、「現場支援 RTR(リモート・チーム・レビュー:遠隔チーム会議)」と「図面 RTR」の2つのWeb会議で連携をとっている。現場支援 RTRは、全体会議として、週1回開催。Webを通して、部長、課長、支援要請現場担当者、支援リモートチームの約20人が参加して、進捗状況の確認や支援作業要員の人員調整などを20分ほど話し合う。
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