インタビュー
» 2018年11月15日 11時00分 公開

オクト・稲田武夫社長に聞く:大量の図面管理と顧客管理を一元化、「&ANDPAD」に図面共有機能のアプリが追加 (1/2)

オクトは、建設プロジェクト管理サービス「&ANDPAD(アンドパッド)」と連携した図面をスマートフォン上で一元管理できるアプリ「&ANDPAD図面」のβ版をリリースした。大量の図面をクラウド環境で管理し、アクセスするデバイスや場所を選ばずに閲覧・書き込みが可能になる。

[石原忍,BUILT]

 クラウド型の建設プロジェクト管理サービス「&ANDPAD(アンドパッド)」を提供するオクトは、大量の図面を一元的に管理できる新アプリ「&ANDPAD図面」の年内正式リリースに先立ち、β版の提供を開始した。

 建設現場で用いられる大量の図面や資料の管理は、現場ごとに確認作業を行う現場監督にとって大きな負担となっていた。&ANDPAD図面では、図面情報をクラウド上で保管するため、いつでもどこでもアクセスでき、現場のチーム全員とリアルタイムで情報の共有ができる。&ANDPADとの連携により、図面を顧客情報や工程管理などをひもづけて管理できるため、現場状況が一目で把握することが可能だ。

 &ANDPAD図面の開発意図や特長などをオクト代表取締役・稲田武夫氏に聞いた。

図面情報をクラウドで管理し、リアルタイムで共有・報告

オクト代表取締役・稲田武夫氏

――&ANDPAD図面の開発経緯

稲田 &ANDPADは、着工から完工までのコミュニケーションツールとしてサービスをスタート。次に、営業管理や見積もり作成など、さまざまな業務や資料を統合して管理する「ERP」領域の基幹システムとしてバージョンアップさせた。

 2015年9月のサービス開始以来、戸建て住宅の新築・リフォーム施工会社を主要顧客に、最近増えている商業建築なども含めると、現在では1300社の企業、2万社の工事会社、5万人以上のユーザーに利用されている。

 今回リリースした&ANDPAD図面は、図面上でのコミュニケーションを活性化させることを目的に開発。既に&ANDPADユーザーから、クラウドで資料として保存される図面に対して書き込みがしたい、&ANDPADのIDを持っていない協力会社とも図面を共有したいというニーズが多く寄せられ、これに応える形で開発した。

図面データの指定箇所にタップしてピンを追加

――&ANDPAD図面の主な機能

稲田 &ANDPADの資料フォルダに保存された図面に対して、手書き書き込み、スタンプ、チャットの他に、特定箇所にピンを立てて現場状況の分かる写真を添付することもできる。

 図面データ上では、複数のユーザーが情報を入力。これまで書き込んだ履歴が残り、修正内容をたどったり、比較したりすることに使える。例えば住宅であれば、新築工事の際の関係者間のやりとりが図面上に残り、その後のメンテナンス工事では、新築時とは異なる担当者が修繕履歴を同じデータ上の別シートに書き込める。1つの図面データにシートを増やして、重層的に記録することで、新築から維持・管理までの一貫した履歴をワンタップで確認することが可能だ。

 &ANDPADには案件ごとにプロジェクトのデータが保存されているので、&ANDPAD図面と&ANDPADが連動することで、元請け、協力会社、職人などが、工事に関する全ての情報を共有できる環境が構築される。

――他の図面共有サービスとの違い

稲田 図面共有サービスとしては、より詳細な機能を持ったサービスが多数存在している。そういったサービスと&ANDPADを同時に使う会社も少なくない。あくまで&ANDPADの図面共有サービスは、業務の一元管理のしさすさを追求している。&ANDPADの施工管理ツールやERPと連動しながら使えることが魅力である。また、機能は増やしすぎず、あくまでコミュニケーションの効率化の一つのソリューションとして捉えている。

 一方で、大事なことは、「業務がシンプルで楽になること」だと考えている。他の図面共有サービスとの連携も、ユーザーが求める限りは、フラットに進めていきたい。

 また、国土交通大臣管轄の日本建設情報総合センター(JACIC)の“データ改ざん防止ロジック”を組み込んでいるため、公共工事でも安全に使用することが可能だ。

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