産総研では、HRP-5Pの活用の場(応用先)について、「建築現場や航空機・船舶などの大型構造物の組み立てなどを考えており、そうした企業と連携したいと考えている。応用先によって必要な作業工程は異なり、建築現場でも内装工事や外装工事があり、内装工事だけでも内壁、天井など多岐にわたるため、民間企業との連携の中で、実用化のスケジュールは決まる。ただ、内装工事に関しては、数年以内に実用化レベルまで技術を高めたい」とコメント。
実用化までには、「安定して、安心安全に運用するために、ロボットの量産、メインテナンス体制、ロボットの安全性、ロボットの転倒対策などが課題」としている。
今後は、HRP-5Pを人間型ロボットの実用化を目指した研究開発プラットフォームとして、産学連携による活用を促進する。プラットフォーム上では、ロボット知能の研究を進め、ビル・住宅、航空機や船舶などの大型構造物の組み立て現場で、さまざまな作業の自律的代替を目標にする。これにより作業員の不足を補うとともに、人間を重労働作業から解放し、より付加価値の高い作業に注力することを支援していく。
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