積水ハウスは、脱LDK(リビング、ダイニング、キッチン)を掲げた鉄骨住宅「IS ROY+E Family Suite(イズ・ロイエ ファミリースイート)」を2018年10月3日に発売した。ファミリースイートは、最大7m(メートル)のスパンを実現する高強度梁(はり)「ダイナミックビーム」を採用。仕切りのない、自由なレイアウトが可能な大空間リビングで、日々の暮らしが豊かになる居住空間を創出する。
積水ハウスは、先進的な住宅設備を採り入れた新たな居住空間を創出した鉄骨住宅「IS ROY+E Family Suite(イズ・ロイエ ファミリースイート)」を提案する。発売日の2018年10月3日に茨城県古河市の「関東 住まいの夢工場」で、説明会とモデルハウスの内見会が行われた。
積水ハウスが新たに提案する「イズ・ロイエ ファミリースイート」は、鉄骨1・2階建て住宅の「イズ」シリーズに、ラインアップした大空間のリビングを備えた新コンセプトモデル。
住宅コンセプトは、企業内の研究所としては日本初の“幸せ”を研究する「住生活研究」が研究した「住めば住むほど幸せな住まい」の成果と、それを実現する住宅設備の先端技術を採用して、「わが家だけのファミリースイート」を提案する。
総合住宅研究所・石井正義所長(執行役員)は新コンセプトについて、「当社ではこれまで、安全・安心な高品質の住宅や快適性を追求した住まいを提案してきた。今後迎える“人生100年時代”では、暮らしにおける“幸せ”の追求が重要と考え、2018年8月1日に日本企業としては初となる幸せを研究する住生活研究所を発足。研究成果から見つけ出した“脱LDK”の成果をファミリースイートとして具現化した」と語った。
住生活研究所の研究発表では、河崎由美子所長が、研究成果から導き出した新しいリビングの提案「わが家だけのファミリースイート」を紹介。これまでの住空間でメインだった「LDK(リビング、ダイニング、キッチン)」の機能別に部屋を区切る発想は、寝食分離を念頭に置いた戦後の公団住宅のDKプランが出発点となっている。だが研究所では、既に半世紀以上が経過し、現代の目まぐるしく変化しているライフスタイルに合わせた居住空間の新たな発想が必要と認識。
そこで、「L:くつろぎ」「D:食事」「K:調理」の単機能で考える「LDK発想」は限界にあるとして、居住者の過ごし方を縛らない「多用途空間=大きな広間」という考え方に行き着いた。ネーミングを「ファミリースイート」として、脱LDKを標ぼうした。
実際の生活状況を一般アンケートで分析した結果では、ファミリー世帯が重視するのは、家族のだんらんで、リビングは家族が一緒に居ながら、同一空間でそれぞれ何かをすることも多い場所と判明した。リビングには、それぞれの思い思いの行為が干渉されにくい「広さの確保」と、家族の気配・つながりを伝える「仕切りの排除」が求められていると結論。仕切りのない大空間は、リノベーションの制約も受けにくく、次代のオーナーに引き継がれた場合も高い生活価値を維持することにもつながため、柱や間仕切りのない大スパンリビングを提案するに至った。
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