長谷工が構想する「BIM」とマンション情報を集約させた「LIM」のプラットフォーム構築 : BIM/CAD (2/2 ページ)
LIMはマンションやマンションに住む人のあらゆる情報をセンサーやIoTモニタリングシステムを使って、見える化(モデル化)するというものだ。マンションのBIMモデルを基礎にLIM情報を集約し、LIMで得た課題や解決策をBIMにフィードバックして、大規模修繕や次のマンション建築に生かすというように、BIMとLIMが互いに連携することを想定している。
さまざまなサービスに適応可能な形式に見える化することで、セキュリティ、情報サービス、見守り、防災、保守、修繕といったマンション日々の暮らしから長寿命化までに役立てる。
ナレッジフォーサイトと協業しているマンションのリモートモニタリング。気温・湿度・騒音・CO2濃度などを取得し、暑さ/不愉快指数を分析 出典:長谷工コーポレーション
BIMとLIMを連携させて見込まれる展開では、マンションの情報をセンシングするセンサーネットワークの構築をはじめ、AIやロボットの積極的な活用による設計・施工の効率化、クラウドサービスアプリケーションの開発などがある。さらにマンション以外では、30年以上前から参入しているシニア事業で、既に老人ホーム23施設で導入している在宅介護やライフワーク支援への介護ロボットやコミュニケーションロボットの導入を進める。
また、不動産分野でも資産価値の維持や向上に役立つ修繕履歴のデータベース化やIoT・AIによるマンションモニタリングなど技術の検討を行い、同業他社も含めた業界標準の可能性も探っていく。
ウェアラブルIoTを現場7カ所に導入、長谷工
長谷工コーポレーションは、ウェアラブルIoT「スマートフィット for work」を2018年7月から全国7カ所の建設現場に試験的に導入して、効果測定を行う。
宇都宮駅東口にコンベンション施設や高度専門病院など整備、野村不動産
宇都宮駅東口のPPP方式による再整備計画で、優先交渉権者に野村不動産を代表とするグループが選定された。計画では、2000人収容の大ホールを有する公共のMICE施設の他、147戸の分譲マンション、ホテル機能を備える複合施設、外壁に市特産の大谷石を使った広場などを2022年8月の供用開始を目指して整備する。工事着手は2019年度中の見通し。
埼玉最大規模のマンション「SHINTO CITY」開発着手
駅周辺の大掛かりな再開発によって、2000年にはわずか1万5000人ほどだった乗車人員が、16年には5万人を越えた「さいたま新都心駅」。県内最大規模の分譲マンション「SHINTO CITY(シント シティ)」が2018年9月に着工する。周囲にも都市公園、公共公益施設、半導体やレンズの製造メーカー、アパレル企業の新本社など、続々と周辺一帯を含めた街づくりの一大プロジェクトが計画されている。
中小規模の工事でBIM活用拡大、日建連の動向調査
日本建設業連合会(日建連)は2018年7月4日、BIM(Building Information Modeling)の優良事例をまとめた「施工BIMのスタイル 事例集2018」を発刊した。前回の事例集2016から掲載企業数を拡大し、施工BIMの適用場面が一つの作業所内で多岐にわたり始めたことを考慮し、取り組み内容ごとに成功要因、創意工夫点、次回改善点、生産性向上への貢献度などを共通のフォーマットで図版を中心に紹介している。
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