モデル化したデータのパラメータを出力する機能なども開発。InfiPointsを用いて点群データから作成した配管、鋼材などのモデルについて、形状だけでなく長さや径などのパラメータをBIMソフトなどに受け渡せるようにした。ユーザーは、出力したファイルをBIMソフトや設備CADソフト(Rebro、EYECADなど)に入力することで、そのデータを編集しながらモデリング作業を進められるため、施工図を最初から作る場合に比べ時間や手間を大幅に削減できる。さらに、現在BIMソフトの代表的な中間フォーマットであるIFC形式でのデータ出力機能を開発しており、2016年9月中にリリースする(図3)。
点群データの合成精度向上と精度保証に関する機能なども追加した。複数点群データの相対的な位置を最適化するフィット機能の拡充や、点群データ内のマーカー認識精度の改良などにより、点群データの合成精度を向上。さらに、エンジニアリング用途での点群データの実用性を高める機能として、合成後の各データの一致率を数値やグラフで正確に示したり、位置情報をレポートファイルとして出力したりする機能を追加した。これにより、ユーザーは合成した点群データが実際の施工検討に必要な精度要求を満たしていることを確認した上で、詳細な設計を行える(図4)。
その他、3次元計測や工事施工を請け負った業者が、納品データの精度を正確に施主に伝達する目的でも、InfiPointsで出力したレポートを利用できる。
現在、建築業界ではBIMの普及に伴って、扱われるデータの中心が従来の2次元から3次元に移行。さらに、既に存在する建物や構造物についても、その3次元データを効率的にBIMに取り入れ、施工準備に活用するため、新しいツールへのニーズが高まっているという。
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