LIXILは住宅の屋根の広さや形状に合わせて設置できる一体型の太陽光発電システムを8月1日に発売する。屋根材と太陽光パネルを組み合わせた製品にアルミ調整材を加えて、設置スペースを1ミリ単位で変更できるようにした。屋根の一部に太陽光パネルを設置しない張り分けも可能だ。
LIXIL(リクシル)は2012年から販売を続けている屋根一体型の太陽光発電システム「ソーラールーフ」のバリエーションを広げて、さまざまな形状の住宅の屋根に対応できるようにした。屋根の形に合わせて縦と横に1ミリ単位の調整機能を装備したほか、屋根の一部に太陽光パネルを設置しない張り分けにも対応できる(図1)。8月1日に全国で受注を開始する。
新たに発売する製品は太陽光パネルを搭載した屋根一体型の部材の周囲にアルミ調整材を組み込んだ。アルミ調整材の位置を1mm(ミリメートル)単位で最大35mmまで変更できる(図2)。縦と横の両方に部材の寸法を調整できる機能は業界で初めてだ。
このほかに一体型と合わせて屋根材と太陽光パネルを張り分けることも可能にした。屋根の軒側の一部や棟側の一部に太陽光パネルを搭載しない構成をとることができる。従来は屋根一体型の太陽光発電システムを採用しにくかった段違いの屋根や切妻造りの屋根でも、形状に応じて最適な枚数の太陽光パネルを設置しやすくなる(図3)。
たとえば軒先の部分を張り分けて太陽光パネルを搭載しない状態にすると、屋根に積もった雪を落としやすい構造になる(図4)。降雪量の多い地域の住宅でも太陽光パネルに積もった雪を落としながら発電量を最大に確保できる。
使用する太陽光パネルはLIXILが6月1日に発売した「ソーラーパネル デイズ」と2015年3月から販売している「ソーラーパネル セテラ」の2種類がある。「デイズ」のほうが高性能で、2種類のサイズを組み合わせることが可能だ(図5)。
太陽光発電システムの容量が大きい8.28kW(キロワット)の標準セット価格で530万5000円(税抜き)になる。「デイズ」のFサイズ18枚とSサイズ12枚のほかに、太陽光で発電した電力を直流から交流に変換するパワーコンディショナー2台を含んでいる。ただし配線材や設置工事費などは入っていない。
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