パナソニックEWは、低位置照明の技術を自動運転車の安全走行にもつなげようとしている。
そこで連携する企業が、自動運転トラックのシステム開発と運送事業を手掛けるT2だ。2027年度以降に、「レベル4」の自動運転トラックによる幹線輸送の開始を目指しており、2030年代には2000台規模まで運行を拡大する計画を立てている。
T2の岩井博史氏は、自動運転トラックが昼夜を問わず走行する社会では、車両側の技術だけでなく、道路側との協調も重要とみる。「車載のシステムで完結するコンセプトで開発しているが、より安全性を高めるには路車協調が必要だ。車載型システムと路車協調が共存しながら発展するだろう」と見通しを話した。
両社は2026年1月29日、日本自動車研究所(JARI)の茨城県にある城里テストセンターで、自動運転トラックと低位置照明を組み合わせた共同実証を実施した。T2のレベル2自動運転トラックを使い、夜間の白線認識に低位置照明がどのような効果をもたらすかを検証した。
T2が開発する自動運転システムは、車載カメラなどで白線や路面状況を認識しながら走行する。今回の実証では、パナソニックEWの低位置照明について、明るさや光のムラなどの条件を変えながら、ヘッドライトのみの場合と、ヘッドライトに低位置照明を加えた場合で、車載カメラが白線を認識できる距離を比較した。
その結果、低位置照明を付加した特定条件下では、白線の認識距離が最大2.3倍に向上した。
パナソニックEWの武内芳夫氏は、実証結果を受けて、「インフラ側の照明設計を自動運転の観点から最適化することで、安全性にさらに寄与できる可能性を確認できた」と語った。将来は、人の視認性だけでなく、自動運転車のカメラにとっても認識しやすい光環境を整え、「自動運転車と人の双方に最適な照明基準」の策定につなげたい考えだ。
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