須崎市の新スケートパークが開業 太陽工業が大スパン膜屋根を施工プロジェクト

太陽工業は、高知県須崎市にオープンするスケートパーク「サクラバンダ」の膜屋根工事を担当した。立体構造システム「TTR」を採用し、スケートボードの滑走ラインを妨げない柱配置が実現した。

» 2026年08月31日 12時00分 公開
[BUILT]

 大型膜面構造物などを手掛ける太陽工業は、2026年8月16日に高知県須崎市神田でオープンする高知県須崎市立スケートパーク「サクラバンダ」で、管理棟とステージ棟の膜屋根工事を担当したと2026年8月13日に発表した。

 膜屋根には立体構造システム「TTR(TMトラス+膜)」を採用し、スケートボードの滑走ラインを妨げない柱配置を実現。雨天時でも快適に利用できる空間を確保するとともに、地域の新たなランドマークとなる軽快なデザインを創出した。

雨天利用とランドマークとしての意匠性を両立

TTR(TMトラス+膜)が設置された須崎市立スケートパーク「サクラバンダ」 TTR(TMトラス+膜)が設置された須崎市立スケートパーク「サクラバンダ」 出典:太陽工業プレスリリース

 サクラバンダは、市内の高校生を中心に構成した「須崎市にスケートボードパークをつくる会」からの署名と陳情書によって建設が決まった。「各世代の多様性を包摂するスケートパーク」をコンセプトに掲げ、若者や愛好者はもちろん、市外や県外からの来訪者との交流拠点として地域経済の活性化を期待する。

 施設内には雨天時でも滑走できるエリアを確保するため、屋根の設置を計画したが、滑走ラインを優先するには柱の配置に厳しい制約があった。そこでTTRの少ない柱で広い屋根を支えられる特性を生かし、設計条件に応じた自由度の高い位置へ柱を設置して、滑走を妨げない開放的な空間を計画した。

左から管理棟上屋、ステージ棟上屋 出典:太陽工業プレスリリース

 TTRは、鋼球グローブに鋼管パイプを接続して組み合わせる立体トラス構造と膜材を融合した独自のシステム。屋根面全体で荷重を受けるため、局部的な応力集中が起こりにくく、一般的な鉄骨構造に比べて約半分の重量で強固な屋根構造を形成する。柱や基礎への負担を大幅に抑えられ、曲面や複雑な形状にも柔軟に対応。一般的な鉄骨構造で広い屋根を支えようとすると梁(はり)が大きくなり、重厚な印象になりがちだが、トラス構造の採用によって細い部材でスレンダーな骨組みを構成し、軽快なデザインへと昇華した。

TTR(TMトラス+膜) TTR(TMトラス+膜) 出典:太陽工業プレスリリース

 さらに、透光性の高い膜材と組み合わせ、昼間は自然光をたっぷりと取り込み、明るくスポーティーな空間を演出する。

 膜施工期間は2025年11月から2026年2月までで、管理棟上屋の建築面積は862平方メートル、ステージ棟上屋は355平方メートルに及ぶ。設計は若竹まちづくり研究所、施工は矢野建設が担当し、太陽工業は膜、トラス、柱、樋の工事を請け負った。

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