住友重機械工業と住友建機は、油圧ショベルのキャブ内外でデバイスレスの双方向音声通信を可能にする「双方向音声コミュニケーション機能」を共同開発した。
住友重機械工業は2026年5月25日、住友建機と共同で、油圧ショベル向け「双方向音声コミュニケーション機能」を開発したと発表した。油圧ショベルのキャブ内外でデバイスレスの双方向音声通信を可能にする音声支援技術として、作業現場での安全性と作業効率向上を図る。
新機能は、油圧ショベルのキャブ内オペレータと周辺作業者の間で、無線機などの音声デバイスを使用せずに会話できる音声支援技術。建設機械業界では初の技術で、現在特許を出願中だ。
システムは、車外マイクとキャブ内マイク、車外スピーカ、キャブ内スピーカから成る。車外の作業者の声は、車外に設置したマイクで油圧ショベル周辺の音を拾い、エンジン音や周辺環境音などのノイズを低減した上で、人の声を聞き取りやすく処理して車内スピーカーから再生する。一方、オペレーターの声は車内マイクで集音し、車外スピーカーを通じて周囲の作業者へ伝達する。
「受話」と「発話」の両機能を組み合わせることで、無線機やハンドサインに頼らないリアルタイムの音声コミュニケーションを実現した。特に雑音対策では、エンジン稼働時を想定した高度なノイズ低減技術を採用しており、実際の作業環境下でも明瞭な音声伝達が可能だという。
土木工事や吊り作業などの現場では、重機のエンジン音などの騒音やキャブ内外の距離といった要因から、作業者同士の意思疎通が難しくなる場面が多く、安全性や作業効率の向上が課題となっていた。また、現場ではハンドサインや無線機によるコミュニケーションが一般的だが、騒音による聞き取りづらさや合図の見落としによる連携ミスのリスク、無線機の装着負担などが指摘されていた。
住友重機械工業と住友建機は今後、現場での実証やユーザーからの評価を踏まえながら、実用化に向けた検討を進める方針だ。
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