三井不動産と日鉄興和不動産は、京都府八幡市で大規模フラグシップ物流施設の建設工事に着手し、2026年10月には南側隣接地で2棟目の着工も予定している。2棟の外観は、「地形の流れ」を体現した一体的なフォルムとし、周辺景観に調和する「風景としての物流施設」を意図して設計した。
三井不動産と日鉄興和不動産(NSKRE)は2026年03月16日、京都府八幡市で大規模物流施設プロジェクトの幕開けとして、「MFLP・LOGIFRONT京都八幡I」に着工した。両社が共同で開発する物流施設としては、「MFLP・LOGIFRONT東京板橋」に続く2件目となり、大林組・広成建設JVが手掛け、完成は2027年8月末の予定。
2026年10月には、同じ敷地内の南側で「MFLP・LOGIFRONT京都八幡II」の建設工事に2028年9月の竣工を目指して着手する計画で、2棟合わせた総延べ床面積は24万平方メートルを超える。
MFLP・LOGIFRONT京都八幡IとIIの外観は、桂川、宇治川、木津川が重なる八幡市の「三川合流」を体現するかのようなダイナミックな流れと、物流そのものがもつ流れのイメージをシンクロさせた、2棟一体的な外観デザインを採用した。流麗なフォルムで、周辺景観に調和する「風景としての物流施設」とする意匠設計だ。
建設地は、京都、大阪、神戸を結ぶ要衝に立地し、関西全域の広域配送を担う物流拠点となる。第二京阪道路「京田辺松井」ICから約3.7キロ、新名神高速道路「八幡京田辺」ICから約2.8キロの好立地に加え、将来の新名神高速道路の全線開通による名古屋や神戸へのアクセス性向上も見込まれており、関西の東西ハブ拠点としての役割が期待されている。
施設内は、1階のトラックバースを車庫登録が可能な仕様にし、一般貨物自動車運送事業の許可要件となっている車庫機能を施設内で確保できるため、倉庫、車庫、事務所の機能を一体化した営業拠点運営が実現する。拠点分散による管理コストや移動ロスの削減以外に、ドライバーの働きやすい環境整備にも寄与し、運送事業者の経営効率アップにもつながる。
各階の全てのトラックバースでは、近年の物流で主流となりつつあるロングウイング車の接車が可能だ。全ての階で2.0トンフォークリフトの走行に対応する床設定など、多様な荷主ニーズに応える運用柔軟性を担保する。
施設の上層階では空調を備え、盆地の酷暑でも快適な労働環境を提供する。低層階でも空調の将来設置が可能な仕様を取り入れる。
内装では、各エントランスやラウンジには周囲の風景に準じた配色を導入し、利用者に安らぎを与える。MFLP・LOGIFRONT京都八幡Iのサブエントランスには、八幡市の名産品で知られる竹をモチーフにしたルーバーを採用する。
他にも、木質耐火被覆や倉庫柱への木材活用、八幡市の地域材の竹を用いたアクセントウォール、間伐材から成る家具など、建築に地域資源を積極的に導入する。
BCP対策では、停電時の荷役や事務所機能を一定時間維持するために、最大72時間対応の非常用発電機を備える。防災備蓄倉庫も完備し、災害時の事業継続性を確保する。また、付近を流れる大谷川洪水時の浸水想定レベルに備え、周辺地盤より約1.1メートルの敷地の嵩(かさ)上げを行っている。
環境配慮では、大規模な屋根を利用した太陽光PPAの整備を予定しており、施設合計の総発電量は約8MW以上(I:約2.9MW、II:約5.3MW)を誇り、再生エネルギーで館内電力をグリーン化し、環境に配慮した施設運用を推進する。そうした取り組みにより、年間の一次エネルギー消費を実質ゼロとする最高ランクの『ZEB』認証、DBJ Green Building認証、CASBEEのAランク評価の取得を予定している。
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