「物流の2024年問題」に対応する延べ9万m2の「三井不動産ロジスティクスパーク弥富木曽岬」が竣工ロジスティクス

三重県桑名郡木曽岬町で「三井不動産ロジスティクスパーク(MFLP)弥富木曽岬」が竣工した。施設はS造地上4階建て、延べ床面積は9万8792.67平方メートルで、戸田建設が設計と施工を担当した。

» 2023年04月18日 10時00分 公開
[BUILT]

 三井不動産は2023年4月3日、三重県桑名郡木曽岬町にて「三井不動産ロジスティクスパーク(MFLP)弥富木曽岬」が2023年3月31日に竣工したと発表した。

物流の2024年問題に対応する中継輸送拠点

 MFLP弥富木曽岬は、伊勢湾岸自動車道の「湾岸弥富IC」「湾岸長島IC」「弥富木曽岬IC」といった3つのインターチェンジに近接し、首都圏と関西圏を結ぶ輸送網の中継地となり、中京圏の産業集積エリアである伊勢湾や名古屋港の物流ニーズに対応する。

「三井不動産ロジスティクスパーク(MFLP)弥富木曽岬」の外観 「三井不動産ロジスティクスパーク(MFLP)弥富木曽岬」の外観 出典:三井不動産プレスリリース

 物流業界では、2024年4月1日から働き方改革関連法がトラックドライバーに適用され、時間外労働の上限が年960時間(月80時間)となることで生じる諸問題への対応が急務となっており、「物流の2024年問題」といわれている。

 上限制限により、1度の運行で走行できる距離が限定されることへの対応として、多くの企業が関東圏から関西圏への配送に伴う配送拠点の再編や「中継輸送」拠点を検討している。MFLP弥富木曽岬は関東圏と関西圏をつなぐ、中継輸送拠点としての活用に優れた立地であり、中京圏への足元配送にも適しており、幅広いニーズに対応する好立地。

 敷地面積は、中京圏にて三井不動産が開発する物流施設では最大となる約5万5000平方メートル、延べ床面積は約10万平方メートル、各階のフロアプレートは最大約2万3000平方メートルを誇り、ダブルランプ方式を採用。1階には奥行5.5メートル、4階には奥行6.5メートルとなる大型の庇を完備し、風雨の際も作業効率を高める。倉庫面積は最小約2064.08平方メートルで、危険物倉庫の追加建設も可能であり、幅広いニーズに対応していく。

 BCP対応としては、72時間の非常用発電設備と備蓄倉庫を完備。有事の際の入居テナントの事業継続をサポートする。また、ワーカーの働きやすさを追求し、快適に休憩しリフレッシュできる「スカイラウンジ」と「スカイバルコニー」、Web会議のための個別ブース、ラウンジでのWi-Fiの提供の他、24時間無人コンビニを設置し、多様な働き方の実現をサポートしていく。

「三井不動産ロジスティクスパーク(MFLP)弥富木曽岬」のエントランス 「三井不動産ロジスティクスパーク(MFLP)弥富木曽岬」のエントランス 出典:三井不動産プレスリリース
1階大庇 1階大庇 出典:三井不動産プレスリリース
トラックバース トラックバース 出典:三井不動産プレスリリース
倉庫内観 倉庫内観 出典:三井不動産プレスリリース
スカイバルコニー スカイバルコニー 出典:三井不動産プレスリリース

 屋上の約3割には太陽光発電パネルを設置し、施設内共用部に給電。環境や社会への配慮がなされた不動産に付与される4つ星のDBJ Green Building認証、Nearly ZEB認証を取得した。専有部では、入居テナントの要望に応じて柔軟に利用できる「グリーン電力提供サービス」を供給し、顧客のRE100やESGの課題解決に加え、SDGsの推進を支援する。

太陽光パネル 太陽光パネル 出典:三井不動産プレスリリース

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