SORABOTと新和設計は福島県の阿武隈川水系砂防巡視業務で、LTE通信を活用したドローンによる砂防えん堤の遠望点検を実施した。山間部特有の電波遮断リスクに対し、Starlinkを組み合わせることで安定した点検ができると確認した。
SORABOTは2026年1月6日、新和設計と共同で、LTE通信を活用したドローンによる砂防えん堤の遠望点検の実用検証を、国土交通省福島河川国道事務所発注の阿武隈川水系砂防巡視業務において実施したと発表した。山間部特有の電波遮断リスクを想定し、Starlinkを併用して点検に必要な通信状態を確保。従来は徒歩と車両による移動だけで3時間を要していた点検を、ドローンで約11分に短縮できることを確認した。
検証は2025年11月12日に実施。福島市土湯温泉付近の荒川第9えん堤から第13えん堤を対象に、通信安定性や遅延、遠望撮影の可否、ドローンポートの拡張性などについて検証した。
遠望点検にはDJI製の「DJI Matrice 4TD」を使用。上空100〜150メートルでLTE通信が安定して確保でき、尾根越え環境でも安定した映像伝送と飛行ができることを確認した。また、検証地は地上側がLTE圏外だったが、Starlinkを使用してドローン点検に必要な通信状態を確保。飛行中の映像伝送、状態監視、テレメトリー取得が途切れずに行える体制を整えた。
検証では初回に3Dモデルを作成し、モデルを基に、撮影ポイントや飛行ルート、カメラ角度を精密に設定。翌年以降も同一次条件で撮影でき、砂防ダムの変状を定点で比較できる体制を構築した。
また、ドローンポート「DJI DOCK3」との連携による拡張性も確認。ドローンポートを併用することで、自動離着陸や遠隔による定期巡視点検、臨時点検時の即時対応といった運用の高度化が可能になる。ドローンによる砂防えん堤の自動巡視管理の実現性が高まったとしている。
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