千葉県内過去最大規模のマンション建替えが着工 「マンションの建替え等の円滑化に関する法律」を利用：プロジェクト

千葉県船橋市の若松二丁目住宅マンションの建替え工事が着工した。2期に分けて工事を進める計画で、先行工区は2028年度の竣工を予定する。「マンションの建替え等の円滑化に関する法律」に基づく建て替えとしたは、千葉県内最大規模となる。

[BUILT]

　若松二丁目住宅マンション建替組合と、参加組合員の野村不動産と三井不動産レジデンシャル、旭化成ホームズ、日鉄興和不動産は、千葉県船橋市で進める「若松二丁目住宅マンション建替え事業」の本体工事に2025年10月31日、着手した。

「マンションの建替え等の円滑化に関する法律」を利用

「若松二丁目住宅マンション建替え事業」の完成イメージ　出典：野村不動産プレスリリース

　若松二丁目住宅は、1969年に竣工した地上5階建て総戸数576戸の団地。敷地4万2306平方メートル、延べ床面積3万241平方メートルで、鉄筋コンクリート造の17棟から成る。

　老朽化した建物やガス、上下水道、電気設備の劣化、バリアフリー基準の不適合などが課題となっていたため、管理組合は2007年頃から再生を検討。2012年の建替え推進決議を可決し、2014年の事業協力者選定を経て、2023年3月に一括建替え決議が成立した。同年12月に建替組合が設立し、2025年3月に解体工事を開始した後、今回の本体工事着工に至った。

　今回の建替え事業は、千葉県が適用する「マンションの建替え等の円滑化に関する法律」に基づき、発表によると同法での千葉県内の建替え事業では過去最大規模となるという。

　国土交通省の「令和4年度マンションストック長寿命化等モデル事業」に採択された。建築基準法第86条に準じた一団地認定の分割、UR賃貸団地と分譲団地が共用してきたインフラ管の分割整備、両団地の協働による新設道路の検討、総合設計制度を活用した街並み形成などが評価された。

「若松二丁目住宅」の周辺図　出典：野村不動産プレスリリース