1億200万画素で近接目視超え! AI×ドローンも活用する富士フイルムのインフラ点検DXメンテナンス・レジリエンスTOKYO2025(2/3 ページ)

» 2025年09月29日 15時28分 公開
[加藤泰朗BUILT]

高精細展開図で省人化を実現する「トンネル点検DX」

 トンネル点検DXソリューションも、ひびみっけで培った画像処理とAI技術をベースに、トンネル点検に特化したソリューションだ。ダムや工場などにも応用できる。

 現場では、複数のカメラを搭載した台車をトンネル内で走行させながら壁面を撮影する。タブレット端末でカメラを一括操作できるため、これまで5〜6人で行っていた現場作業は、カメラ操作と台車移動の2〜3人で対応可能になり、省人化につながる。

高解像度カメラを複数台搭載した台車 高解像度カメラを複数台搭載した台車
複数台のカメラをタブレットで一元管理することで、少ない人員で効率的な撮影を実現 複数台のカメラをタブレットで一元管理することで、少ない人員で効率的な撮影を実現

 撮影データは、富士フイルムの画像処理技術で高精細な展開図に変換され、ひびみっけでひび割れをAI検出し、診断結果は専用ビュワーで確認できる。3キロ程度のトンネルなら約1週間で成果物を納品し、従来の目視点検に比べて大幅な工数削減となる。

 ブース担当者は「高精細なトンネル展開図をオフィスで複数の専門技師が閲覧/検討できるので、健全度の正確な把握や今後の修繕計画に生かせる。過去データとの比較で差分を把握できる点も利点だ」と説明する。

トンネル展開図のイメージ図。0.2ミリのひび割れも検出可能 トンネル展開図のイメージ図。0.2ミリのひび割れも検出可能

 トンネル点検DXソリューションのサービスは、撮像システムの貸与から画像データの保管、活用までワンストップで提供されるため、導入しやすさも魅力となっている。

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