築地再開発が2030年代前半の開業を目指し、本格始動する。計画では、9000億円を投じ、5万人収容のスタジアムやライフサイエンス/商業複合棟、高さ210メートルのホテル棟など9棟を建設する。設計は日建設計とパシフィックコンサルタンツ、施工は鹿島建設、清水建設、大成建設、竹中工務店が担当し、2030年代前半に第一期の街びらきを目指す。
三井不動産は2025年8月22日、トヨタ不動産、読売新聞グループ本社を中心に設立した特定目的会社の「築地まちづくり」が、東京都中央区築地の再開発計画「築地地区まちづくり事業」の基本計画を策定したと発表した。
プロジェクトの計画地は東京都中央区築地五丁目と築地六丁目で、都有地面積は約19万平方メートル。総事業費約9000億円を投じ、5万人収容可能なマルチスタジアム、ライフサイエンス/商業複合棟、MICE/ホテル/レジデンス棟、舟運/シアターホール複合棟など合計9棟を建設し、最高高さは約210メートル、総延べ床面積は約126万平方メートルとなる見込み。
設計は日建設計とパシフィックコンサルタンツ、施工は鹿島建設、清水建設、大成建設、竹中工務店が担当。スケジュールは、2026〜2027年度に情報発信拠点などの暫定施設を開設し、2029年度に舟運やシアターホールが開業。その後、2030年代前半に第一期の街びらき、2030年代後半に第二期を予定している。
基本計画は、有識者や東京都、事業者で構成される「築地地区まちづくり事業マネジメント会議」の議論を踏まえとりまとめた。
コンセプトは、自然と都市の活動の2つが共生/調和/発展し、社会的価値を創出する街づくりを目指す「ONE PARK×ONE TOWN(ワンパーク ワンタウン)」。このうち「ONE PARK」では、東京の新たな顔となるシンボリックな景観デザインで、隅田川や浜離宮恩賜庭園と一体的に緑地や広場を整備。賑わいを創出する水辺のオープンスペース、周辺資源と調和するプロムナード/緑化、舟運の活用で「水都東京の再生」を推進する。
「ONE TOWN」では、外国の異文化を取り入れて進取の精神が育まれてきた地区の歴史的変遷や立地特性を踏まえ、大規模集客/交流施設、迎賓/ホスピタリティー機能、築地場外市場と連携した日本の食文化を継承/発展させる機能、周辺医療施設と連携しイノベーションを創出する機能など、「国際競争力の強化」に資する街づくりを進める。
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