住宅と非住宅の境界を超えた「EV充電器のスタンダード」 パナソニック EW社が強みとする3つの改良点EV(3/4 ページ)

» 2025年06月11日 08時24分 公開
[松永弥生BUILT]

「ELSEEV hekia S Mode3」新モデルの3つの改良点

1.設置自由度の向上

 新モデルでは、従来は本体右側に固定されていたコネクターホルダーを別体式に変更した。壁際や柱などでも左右どちら側にも自由に設置可能になり、施設や集合住宅での導入ハードルを下げる。

ELSEEV hekia S Mode3の2025年度モデル。コネクターホルダ別体式となった ELSEEV hekia S Mode3の2025年度モデル。コネクターホルダ別体式となった 筆者撮影

2.ラインアップ拡充

 3キロワット(kW)と6kWの既存モデルに加え、4.8kWの中間モデルを新たに追加した。既存のEVコンセント用配線(VVFφ2.6ミリ)を流用できるので施工性が高い。3kWでは充電時間が長すぎるが、6kWでは電気工事が煩雑という中間層のニーズに応える。

 ユーザー調査では、EVコンセントを使用するユーザーの約6割が「モード3タイプの充電器に交換したい」と回答しており、ケーブル一体型の利便性や充電速度への要望が高まっている。

利便性UP/充電速度UPが魅力 利便性UP/充電速度UPが魅力 提供:パナソニック エレクトリックワークス社
コンセントタイプからのリニューアルには、既設配線が利用可能 コンセントタイプからのリニューアルには、既設配線が利用可能 提供:パナソニック エレクトリックワークス社

3.施工性と導入コストの最適化

 4.8kWモデルは、住宅用分電盤の空き回路が限られていても導入可能なため、リニューアル案件でも工事負担が軽い。集合住宅や狭小地など、制約の多い建物への対応力を高める重要な要素となっている。

オプション部材のDポールも同時発売 オプション部材のDポールも同時発売 提供:パナソニック エレクトリックワークス社
Dポールの左右に充電器を設置。省スペースで2台の充電が可能 Dポールの左右に充電器を設置。省スペースで2台の充電が可能 筆者撮影

Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.