ZEH水準を上回る省エネ性能の「GX志向型住宅」に対応、ミサワホームZEH

ミサワホームの木質系工業化住宅と耐震木造住宅商品が、ZEH水準を上回る省エネ性能を持つ「GX志向型住宅」に対応した。

» 2025年03月24日 19時00分 公開
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 ミサワホームは2025年3月18日、木質系工業化住宅と耐震木造住宅で「GX志向型住宅」の基準を満たす「スマートテックGXプラス仕様」を戸建と賃貸住宅商品のラインアップに追加したと発表した。

木質系工業化住宅 戸建住宅商品 「SMARTスマート STYLEスタイル 2階建KURA」(左)、木質系工業化住宅 賃貸住宅商品 「Belle Lead MANSION」(右) 木質系工業化住宅 戸建住宅商品 「SMARTスマート STYLEスタイル 2階建KURA」(左)、木質系工業化住宅 賃貸住宅商品 「Belle Lead MANSION」(右) 出典:ミサワホームプレスリリース

 政府は2024年11月、ZEH水準を上回る省エネ性能を備えたGX志向型住宅の基準を設定し、新たに「子育てグリーン住宅支援事業」を創設。2050年に既存住宅全体平均でZEH水準の省エネ性能を確保し、太陽光発電設備などの再生可能エネルギーの導入が一般的になることを目指している。

 ミサワホームが追加したスマートテックGXプラス仕様は、独自の断熱性技術を採用した工業化住宅に、省エネ/創エネ設備や独自のHEMS「LinkGates(リンクゲイツ)」を標準装備。GX志向型住宅の要件である(1)断熱等性能等級「6以上」、UA値0.46以下(地域区分5、6、7の場合)、(2)再エネを除いた一次エネルギー消費量削減率35%以上、(3)再エネを含む一次エネルギー消費量削減率100%以上の3つを満たした。

 木質系工業化住宅では、独自開発の充てん断熱工法「木質パネル」を構造体に採用。両面の合板で断熱材を壁パネル内に閉じ込め、仕上げ加工までを自社工場で行うことで断熱材を隙間なく充てんし、高い断熱性能を確保した。木質パネル内部は枠組材によって格子状に仕切り、断熱材のズレを軽減することで長期間の断熱性能維持を実現する。2024年10月からは、断熱仕様の呼称を「スマートテック断熱」に統一し、ZEH基準から最高等級7を達成する住宅まで、全国の地域基準に適した断熱仕様を提供している。

 スマートテックGXプラス仕様では「スマートテック断熱120」を採用し、限られた壁厚(120ミリ)で断熱等級6を達成。居室面積の縮小を最小限に抑えた。

 開口部には高断熱樹脂サッシを設置して熱の流出を抑え、2025年省エネ基準適合仕様の木造住宅と比べて、冬季の夜間室温低下を約5.3℃抑制する。最大95%の熱交換率を達成した「フロアセントラル換気システムHEPA95型」、ハイブリッド給湯器、高効率エアコン、太陽光発電システムなどを組み合わせることで、一次エネルギー消費量を大幅に削減し、光熱費低減に貢献する。また、実際の面積以上に広く感じられる高天井や大開口、大収納空間「蔵」などを取り入れ、快適性と経済性を兼ね備えた住まいを提供する。

 木質系工業化住宅の賃貸住宅商品は「Belle Lead スマートテックGXプラス」として展開。大収納空間と高天井を組み合わせた「Belle Lead SkipHigh」、木質3階建て賃貸マンション「Belle Lead MANSION」などを対象に、GX志向型住宅の基準を満たす性能を標準とすることで、競争力確保を目指す。

 耐震木造住宅「MJ Wood(エムジェイ ウッド)」は、木造軸組工法に工業化住宅のノウハウを加え、GX志向型住宅仕様を展開。壁体内に断熱材を充てんする工法と適所への気密処理により、高断熱性能を確保しながら冬季の小屋裏や壁内結露などを抑制する。

「スマートテック断熱120」(左)、「フロアセントラル換気システムHEPA95型」と太陽光発電システム (中央)、「スマートテック断熱アドバンス」 モデルの内観イメージ (左)「スマートテック断熱120」 (中上)「フロアセントラル換気システムHEPA95型」、(中下)太陽光発電システム、(右)「スマートテック断熱アドバンス」 モデルの内観イメージ 出典:ミサワホームプレスリリース

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