今回発表した調査レポートによると、マンション建て替えの検討開始から決定(決議)までの期間は、調査対象48件のうち半数以上の27件が5年以下だった。その他は、5年超〜10年以下が13件、10年超〜20年以下が6件、20年超〜30年以下が2件で、平均は6.3年。
マンション建て替えに要した金額は、500万円以下が14.4%、500万円超〜1000万円が23.2%、1000万円超〜1500万円が23.5%(従前面積50平方メートル台住戸の場合の再取得費用)。合計すると、60%以上が1500万円以下にとどまっている。その他は、1500万円超〜2000万円以下が17.1%、2000万円超〜5000万円以下が21.5%、5000万円超が0.3%だった。
国土交通省から発表されている平均金額は、約1900万円。物価高騰などの影響を受けて追加の費用負担が上がり、建て替えの実施が難しいイメージがあるが、追加費用の平均値ではなく、ボリュームゾーン(最多価格帯)で考えると、実は60%以上が1500万円以下で、500万円以下の場合もある。ただ、直近の建築コストの上昇を考慮すると、今後の費用負担は増える可能性もある。
調査結果を受け、マンション建て替え研究所は「建替えにかかる費用や期間のボリュームゾーンに注目してみると、平均より負担が少ない傾向にある。マンション建替えは難しいという思い込みやイメージを覆す結果となった」とコメントしている。
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