国土交通省は、週休2日に取り組む営繕工事のうち、2023年度に完成した工事の98%以上で週休2日を達成した。
国土交通省は2024年7月12日、週休2日(4週8休)に取り組む営繕工事のうち、2023年度に完成した工事の98%以上で目標を達成したと発表した。128件中126件(98.4%)で4週8休を実現し、2022年度に完成した工事(172件中167件、97.1%)と比べて1.3ポイント増加した。4週8休が達成できなかった2件でも4週6休は確保した。
発注区分別では、建築は73件中71件(97.3%)、電気設備は24件中24件(100%)、機械設備(EVを含む)は31件中31件(100%)。また、新築/改修などの種別では、新築は22件中21件(95.5%)、改修などでは106件中105件(99.1%)だった。
調査では、週休2日の達成、未達成の要因を調べるため、現場代理人などを対象にアンケートを実施した。週休2日を達成できた要因では、「受発注者間で円滑な協議が実施されたため」(81件)が最も多く、「適正な工期設定がなされたため」(74件)が続いた。
具体的な内容では、「受発注者間で図面関係/工程調整/現場作業間調整を実施し円滑に進めた」「ASPの活用により、工事書類の提出/監督職員指摘事項への確認対応などが円滑に進んだ」「十分な製作期間と施工時間、施設管理官署の協力を得られた」「週休2日を前提に工程を計画し、作業員の人数を調整できた」などの声が上がった。
一方、週休2日を達成できなかった主な要因では、「作業員の病休があった」「特定の工種で必要な人数の職人が確保できなかった」などの回答があった。
国交省は2024年度から、工期中の全ての月において4週8休以上を目指す「月単位の週休2日」の確保に向けた取り組みを推進している。今後もアンケート結果などを踏まえ、建物内に執務者がいる「執務並行改修」などで施工上の制約となる条件について、工事発注前の案件形成段階から施設利用者と調整するなど、発注者の対応について必要な改善を図るとしている。
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