戸田建設とALSOKが計画しているロボットとセキュリティ扉の連携に関する実証実験が、経産省の公募事業に採択された。実証では、自動ドアとロボットがスムーズに連携するシステム開発を目指す。
戸田建設は、ALSOKと共同で行うロボットとセキュリティ扉の連携に関する実証実験で、経済産業省が公募する「令和5年度革新的ロボット研究開発等基盤構築事業(ロボットフレンドリーな環境構築支援事業)」に応募し、採択されたと2023年10月6日に公表した。
これまで、建物内のセキュリティエリアでのロボット運用には、フラッパーゲートでセンサー位置の高さに満たない小型ロボットは検知されないなど、さまざまな課題があった。
こうした課題があるなかで戸田建設は、ロボットフレンドリー施設推進機構への参画企業として通信規格の標準化に積極的に取り組んでいる。そこで、複数タイプの扉とロボットがスムーズに連携できるようにするべく、戸田建設とALSOKはさまざまなシチュエーションを想定して実証実験を行うこととなった。
実証実験では、戸田建設とALSOKに加え、合計5社が参画し、警備(案内)ロボットや清掃ロボットを共有のインタフェースを活用して、セキュリティ扉と連携動作させることで、セキュリティレベルの異なるエリアを自立移動させ、ネットワーク設定を含むロボットとセキュリティの連携システムや最適な運用方式を検討する。
ロボットは、ALSOKの警備ロボットとNECネッツエスアイの清掃ロボットを用い、戸田建設の筑波技術研究所で行う。対象のセキュリティ扉は自動ドア、フラッパーゲート、手動の電気錠扉で、三菱電機ビルソリューションズは出入管理装置の提供に加え、ロボットとセキュリティ連携システムの開発、クマヒラはフラッパーゲートの改修をそれぞれ担当する。
戸田建設は、ロボットとヒトの最適な共生空間を創造する「ロボットフレンドリービルディングデザイン」のビジョンを掲げ、リーディングカンパニーを目指している。今回の実証実験は、ビジョンの実装力を強化する取り組みと位置付けている。
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