セミナータイトルにもあるように、シンフォニープラスのアップデート版は、BIM/CIM原則適用にも対応する。
端氏は、2023年3月に国土交通省が発表した「直轄土木業務・工事でのBIM/CIMの適用の実施方針」の内容を、「中小規模の企業を含めたBIM/CIM活用の裾野拡大するためのファーストステップを示したもの」と整理。BIM/CIMを実施するうえで、まずは義務項目や推奨項目に明記された「視覚化による効果」に取り組むことが大切な入り口となると指摘した。
さらに端氏は、実施方針で3Dモデルが「施工計画の検討や2D図面の理解を補助するもの」として活用することが示されていることに注目。「3Dモデルを見て確認して活用することが今回の実施方針のポイントと捉えていい」としたうえで、BIM/CIM導入のハードルの一つ3Dモデルの作成自体は、専門オペレーターに任せてよいと指摘し、シンフォニープラスは3Dデータをつくる専用ソフトウェアや閲覧用ビュワーが不要で、ブラウザ機能だけでデータを扱えるため、「見て確認して活用する」という目標に合致したサービスだとアピールした。
もう一つの義務項目「現場作業員への説明」でも、シンフォニープラスは力を発揮すると力説する。「現場作業員への説明では、いかにデータを共有するかが大切。シンフォニープラスには、ログインなしで3Dモデルを共有できるURL共有機能(QRコード)が用意されている。表示期間を設定するだけで、面倒なログイン作業をすることなく、シンフォニープラスのビワーで誰でもデータを確認できる。もちろん共有先がシンフォニープラスのアカウントを持っている必要もない」(端氏)。そのうえで端氏は、このように3Dモデルの活用・共有が身近になることで、従来の現場打ち合わせのあり方を大きく変えていくのでは、と期待を示した。
シンフォニープラスは、トレンドコアVRで作成したVRデータをシンフォニープラスにアップロードし、共有/確認しながら施工検討会議をしたり、ネクステラスのTerrace ARと連携したり、360度画像・動画やどこでも写真管理Plusで撮影した写真、ウェアラブル機器で撮影した現場のリアルタイム映像などを一元管理したりすることが可能だ。端氏は、「これらを活用することで実施方針の推奨項目として挙げられた省力化、省人化、情報収集などの容易化という課題にも応えられる」と自信を示した。
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