探査車両で走るだけで路面の劣化を可視化、ジオ・サーチのインフラ維持管理を高度化する各種ツールメンテナンス・レジリエンス OSAKA 2022(1/2 ページ)

全国で道路インフラの老朽化が深刻化している。メンテナンスには劣化の把握や地下埋設物の有無など確認すべき点は多く、予算や人員不足などを理由に十分に手が回っていないのが現状だ。こうした道路管理者が抱える悩みに対し、ジオ・サーチは効率的に路面や地下状況を把握できるツールを提供している。

» 2023年02月02日 11時11分 公開
[宮裡將揮BUILT]

 ジオ・サーチは、「メンテナンス・レジリエンス OSAKA 2022」(会期:2022年12月7〜9日、インテックス大阪)で、道路インフラの維持管理を支える路面調査の最新技術を展示した。

 路面下の空洞調査から事業をスタートさせたジオ・サーチは、これまでの豊富なノウハウを生かし、深刻な問題となっている道路インフラの点検調査を支援するサービスの拡充に努めている。近年は誰でも分かりやすく地下埋設物が把握できる3Dマップやスマートフォン/タブレットを使った点検ツールなども提供し、現場に寄り添った新技術の開発を続けている。

インフラの脆弱箇所を早期に発見できる「スケルカ」の実力

ジオ・サーチの展示ブースでは道路インフラの点検を効率化する新技術を紹介

 道路インフラの老朽化は社会問題化し、近年多発する自然災害で劣化や損傷の度合いは加速傾向にある。道路管理者は人手や予算の不足などを背景に、こうした状況に迅速に対応することは困難になっている。

 ジオ・サーチは、道路や特に訴求する橋梁(きょうりょう)床版の劣化状況を早期に発見するため、「スケルカ」と呼称するマイクロ波で路面下の状況を迅速に把握する技術を提供している。スケルカは、高解像度センサーを搭載した探査車両「スケルカー」で、点検対象の道路を走るだけで劣化状況を取得できる。

 従来の探査手法では探査車の調査後に、交通規制を伴うハンディ型探査機を用いた詳細調査が必要だった。スケルカーを用いれば不要になり、最高時速100キロの探査に対応しているため、短期間で管理路線の総点検や床版内部の診断が実現する。

「スケルカ」を紹介する展示パネル

 調査後のデータ分析は専門の診断エキスパートが担当し、診断結果は分かりやすさに重点を置いている。床版内部の診断画像には劣化状況が一目で分かるように劣化の進行度合いを色や数字で表示し、専門技術者以外であっても客観的な健全性の判定ができる。ブースで説明した担当者は「道路橋の定期点検が5年に一度、義務付けられ、道路管理者は対策に追われている。スケルカで劣化状況が一目瞭然となることで、対策を施す優先順位が付けられるようになる」と話す。

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