鉄建建設は、鉄道工事で線路内の人や車両の侵入を3Dセンサーにより、自動検知するシステムを開発した。今後は、JR東日本協力のもと、実導入に向けた検証と運用方法の検討を行う見通しだ。
鉄建建設は2022年11月29日、鉄道工事で線路内の人や車両の侵入を自動検知する「3Dセンサーを活用した鉄道工事における立入禁止エリア侵入検知システム」を開発したと発表した。
鉄道工事で、線路内に入るには線路閉鎖手続きといった所定の手続きが完了した後に立ち入って作業を開始するのが一般的だが、ヒューマンエラーなどの要因により、手続き完了前に、人や工事用車両が列車運行エリアに誤って侵入してしまうことがあった。
今回、開発したシステムは、3Dセンサーを用いて特定領域に侵入した物体を検知するNEC通信システムの「NEC 3次元物体検知ソフトウェア」を活用。鉄建建設の建設技術総合センターと実現場での実証実験を通じ、監視エリアに侵入した人や車両をリアルタイム検知することが確認できたとしている。さらに、実証実験では、ソフトウェアと工事従事者に対して緊急ブザーやメールでアラート発報するシステムも構築した。
なお、侵入検知システムはJR東日本の協力を得て、鉄道工事現場に試験導入することを予定しており、今後は実導入に向けた検証と運用方法の検討を行う見通しだ。
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