JFMAの18調査研究部会の1つ「BIM・FM研究部会」(部会長 猪里孝司氏)は、2012年9月発足し、BIM・FMの発展に大きき寄与している。2015年4月には、『ファシリティマネジャーのためのBIM活用ガイドブック』(A4判、p206)を発行。さらに、2018年8月には、『ファシリティマネジメントのためのBIMガイドライン』(A4判、p114)を発行するとともに、各種のシンポジウム、セミナーを開催している。
そして今回、『ファシリティマネジメントのためのBIM活用事例集』(A4判、p46)を発行した。
部会長の猪里孝司氏は、事例集の「はじめに」で以下のように述べている。
『………BIMとFM、どちらも施設の情報を扱うものなので、親和性が高いと考えています。特に、施設のデジタル情報の必要性は今後ますます高まります。施設のデジタル情報の起点をBIMと考えれば、FMでのBIM活用の幅が広がり、そこから得る価値も増すはずです。この事例集を参考に、FMでBIMを活用する方が増え、BIMが施設の価値向上に寄与することを期待しています』
『ファシリティマネジメントのための BIM活用事例集』では、10事例を紹介しており、それぞれについて下記の内容についてまとめている。
以下に、今回紹介した10事例のリストを掲載する。
FM秋の夜学校2022の中の、BIM・FM研究部会の活動内容などを視聴して、紹介した「ファシリティマネジメントのためのBIM活用事例集」をご覧いただくと、一層内容も深くご理解いただけるのではないでしょうか。
読者の方々は、モノを“つくる”側の立場の方が多いのではと想像しますが、ファシリティマネジメントは、“つかう”側の立場です。その違いを理解するのに、ファシリティマネジメントを勉強するのは大いに役立ちますし、自治体などがプロポーザルの要件に「認定ファシリティマネジャー」の有無や人数を記載される例がありますが、それは利用者(ユーザー)の立場に立って考えられるかの確認ともいえます。設計を川上、運営維持を川下という発想を捨てて、ライフサイクルで考えるファシリティマネジメントの発想に立つと、新たな世界が見えてきます。
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