長谷工がBIMを用いたコンクリ数量自動算出システムを開発、積算業務を75%削減BIM

長谷工コーポレーションは、長谷工版BIM上に作成された設計データとビジュアルプログラミングツール「Dynamo」を連携し、指定した範囲のコンクリートを自動算出するシステムを開発した。

» 2022年08月19日 07時00分 公開
[BUILT]

 長谷工コーポレーションは、長谷工版BIM上に作成された設計データとビジュアルプログラミングツール「Dynamo」を連携し、指定した範囲のコンクリートを自動算出するシステムを開発したことを2022年7月29日に発表した。

建物の基礎を対象とした積算業務を30分に短縮

 これまで、コンクリート数量の算出は、施工図に記載されているフロア別・部位別の数量を基に、工事の進捗状況に応じて都度手作業で算出を行っいた。そこで、長谷工コーポレーションは今回のシステムを開発した。

 新システムでは、長谷工版BIMにあらかじめ登録されているコンクリート数量を利用することで、必要な範囲を指定するだけでコンクリート数量を自動的に弾き出す。とくに建物の基礎といった複雑な箇所は、これまで作業に約2時間を要していたが、新システムを用いると約30分で作業が完了し、積算業務のうち全体の75%を削減する。

長谷工版BIMによるコンクリート数量算出のイメージ 出典:長谷工コーポレーションプレスリリース

 さらに、内装工事では、建物の骨組みである構造体を痛めることなく仕上げ材をコンパクトに納めるため、柱や壁、梁(はり)、床などを大きめに施工する「フカシ」の要素を事前にシステムに設定することで、実際の施工で使用したコンクリート数量との誤差1%未満を維持している。また、システム化することでヒューマンエラーがなくなり、コンクリート廃棄量の低減にも役立つ。

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