鹿島建設は、レンタルのニッケンやMIYOSHIとともに、これまで使用されていた鍵の代わりにスマートフォンの専用アプリからQRコードを表示することで、高所作業車を起動するスマートキー「QRKAZAS」と既存の高所作業車に後付けするQRコードリーダーを共同開発した。QRKAZASは、利用することで、現場で日々行われている鍵の貸し出しや返却といった煩雑な作業が不要となり、社員や作業員の負担を減らせる。
鹿島建設は、レンタルのニッケンやMIYOSHIとともに、これまで使用されていた鍵の代わりにスマートフォンの専用アプリからQRコードを表示することで、高所作業車を起動するスマートキー「QRKAZAS(キューアールカザス)」と既存の高所作業車に後付けするQRコードリーダーを共同開発したことを2022年5月27日に発表した。
建築現場では、高所での作業を行うために高所作業車を利用することが多く、1つの現場内で100台以上の高所作業車が同時に稼働することもある。高所作業車は元請会社が協力会社に貸与するため、日々の鍵の貸し出しや返却などは、元請け会社の社員や協力会社の作業員にとって煩雑かつ労力を要する業務で、運用の効率化が求められていた。
そこで、鹿島建設は、レンタルのニッケンやMIYOSHIとともに、QRKAZASと既存の高所作業車に後付けするQRコードリーダーを共同開発した。QRKAZASは、スマートフォンにインストールすることで、スマートキーとして使える。
高所作業車を利用する際の手順は、まずユーザーがQRKAZASで高所作業車の始業前点検を実施する。次に、点検結果を受け、QRKAZASにより高所作業車の鍵となるQRコードが発行される。続いて、取得したQRコードを高所作業車に後付けしたQRコードリーダーにかざすことで、高所作業車が起動する。
既に、鹿島建設では、QRコードリーダーを搭載した高所作業車を実現場に100台導入して、貸し出しや返却といった鍵の管理に関する手間が軽減されることを確認している。
今後は、日々の利用から得られるデータなどのフィードバックを基にQRKAZASの機能向上を図るとともに、同社が現場導入を進める作業員専用スマートフォン「K−Mobile(ケイモバイル)」にインストールし普及を推進する。また、QRKAZASに対応した高所作業車を、特定メーカーやリース会社に限らず幅広く展開していくことで、建設業界全体の生産性向上につなげていく。
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